朝日新聞に見る日本の歩み 昭和15年-16年(破滅への軍国主義2)
昭和15年
1月
軍需インフレ進む
汪兆銘新政権支援を決定
阿部内閣につめ腹
小学校教員の転職続出
生糸の乱用を規制
米内光政内閣誕生
静岡大火
英艦の浅間丸臨検事件
石炭不足で電力危機
日米通商航海条約が失効
西成線で気動車惨事
2月
電力に強権発動
伊63号潜水艦を引き揚げ
斎藤隆夫氏の反軍演説
低所得者に家族手当
浅間丸事件ひとまず妥結
難局下の紀元二六〇〇年
三等車の赤帯廃止
少年工の災害事故激増
産組の保険経営禁止
3月
大本教事件に判決
浅間丸の独人引き渡し
斎藤代議士ついに除名
津田左右吉博士ら起訴
八氏除名で社大党分裂
ソ連・フィンランド停戦
所得税を月給から天引き
芸名に“粛名”旋風
南京に新国民政府
4月
新国民政府にハル声明
陸軍の新軍備充実計画
三井物産・合名が合併
英仏、北欧の海上封鎖
独軍、デンマーク侵入
独軍、ノルウェーも急襲
英独、激しい海戦
外相、蘭印問題で見解
英軍、ノルウェー上陸
米、蘭印問題で対日警告
軍需産業の利潤統制
5月
配給米に外米六割混入
社大脱党派の結社禁止
中国への渡航制限
米主力艦隊ハワイ残留
独軍、西欧の三中立国侵入
米を強制買い入れ
チャーチル英内閣誕生
報国債券売り出し
オランダ政府、英に移転
独軍、マジノ線を突破
独軍、英仏海峡に到達
ベルギーも独に降伏
ダンケルク撤退作戦
木炭や薬も切符制
6月
独空軍、パリを初空襲
ノモンハンの国境確定
ノルウェーも抗戦中止
イタリア参戦
独軍、パリに無血入城
パリ入城従軍記
ソ連、バルト三国に進駐
仏首相にペタン元帥
フランスついに降伏
落雷で大蔵省など焼失
仏印へ援蒋ルート監視員
再びコンピエーヌの森で
修学旅行を禁止
近衛新体制運動スタート
英の援蒋ルートに警告
ドゴール臨時政権樹立
ソ連軍、ルーマニア進駐
7月
英艦隊、仏艦隊を撃滅
ぜいたく品に“禁令”
無産運動の幕閉じる
街頭にぜいたく品監視隊
三宅島で大噴火
陸軍、米内内閣を倒す
政友会久原派が解党
近衛第二次内閣成立
米、くず鉄・石油も禁輸
外人スパイ網に手入れ
8月
食堂などの米食も禁制
近衛内閣の基本国策を発表
英、日本商社員らを逮捕
舌のぜいたくも追放
政党政治に終止符
慰安娯楽まで統制
中等野球に海草中が連覇
トロツキー氏暗殺される
重慶猛爆つづく
新協・新築地劇団も解散
9月
英米の軍事提携強化
新体制の大筋まとまる
「アワはビールに非ず」
独機、ロンドン無差別爆撃
金を強制買い上げ
陸軍に兵長の新等級
翼賛組織の結成きまる
中等校の制服も国防色
駅標示板の英語追放
日本軍、仏印に進駐開始
米、鉄鋼など対日禁輸
新組織は『大政翼賛会』
日独伊三国同盟が成立
10月
国民服令を制定
ビルマ・ルート再開
大政翼賛会スタート
独軍、ルーマニアを支配
サラリーも“新体制”
子宝家庭を表彰
潜水艦伊67号の遭難公表
イタリア軍、ギリシャ侵攻
11月
バットから金鵄へ
ダンスホールも閉鎖
ルーズベルト大統領三選
紀元二千六百年祝典
祝い終わって「働け」
大日本産業報国会が発足
最後の元老西園寺公死去
バルカン三国も枢軸参加
歳末のやみ取引退治
12月
汪兆銘政権を正式承認
米、一億ドルの援蒋借款
波紋よぶ経済新体制
下情上通の“国民常会”
日本出版文化協会設立
府県別に着席の翼賛議会
米が民主国の兵器廠に
昭和16年
1月
米大統領、四つの自由強調
東条陸相、『戦陣訓』示達
国民党軍、新四軍を攻撃
「遺骨がいせんも望むな」
軍刀は日本刀に
米大統領、権限拡大を企図
大日本青少年団が発足
推薦制の翼賛選挙案きまる
“生めよ殖やせよ”政策
施政演説への質疑中止
2月
議員の任期を一年延長
勤労奉仕を強化
タイ・仏印国境紛争を調停
大角大将らの乗機墜落
李香蘭出演に大騒ぎ
国民学校の教科書できる
北アフリカに独機械化部隊
中共、国民参政会を拒否
3月
独軍、ブルガリア進駐
教壇に立つ戦争未亡人
タイ・仏印国境調停成る
米で武器貸与法成立
神兵隊全被告に刑免除
独空軍の春季攻勢
松岡・スターリン会談
松岡外相、独首脳と会談
4月
一日二合三勺を通帳制で
半減した仏教の宗派
国民学校うぶ声
現役将官から経済閣僚起用
独、ユーゴとギリシャ侵攻
陸軍機甲本部を新設
日ソ中立条約成立
総人口は一億を突破
ユーゴ、無条件降伏
酒も切符制に
松岡外相が帰国
ギリシャ軍も対独降伏
5月
外食券にもの申す
イラク軍、英軍と交戦
スターリン書記長が首相に
国防保安法を実施
独副総統、英へ単独飛行
タバコききん
神社参拝の四十九人水死
独軍、クレータ島に降下
米、国家非常事態宣言
独戦艦ビスマルク号爆沈
6月
英軍、イラクを制圧
増大する幽霊人口
ダム決壊の惨事
シリア、レバノンに戦火
日蘭会商決裂
婦人団体統合を閣議決定
日ソ通商・貿易両協定成る
独伊の在米資産凍結
国民貯蓄組合法を施行
独伊、対ソ宣戦
英、ソ連支持声明
近衛・汪共同声明
独ソ戦車隊の死闘
7月
独軍、ミンスク占領
全国一斉に隣組常会
御前会議で重大国策きまる
中国、独伊と断交
学籍簿は優、良、可に
子宝に初の育英資金
関門鉄道トンネル貫通
米、アイスランド進駐
財政金融基本方策きまる
英ソ、軍事協定に調印
第二次近衛内閣総辞職
第三次近衛内閣が発足
『臣民の道』を学校に配布
独機、モスクワ初空襲
米英、日本資産を凍結
仏印共同防衛を協定
ショックを受けた経済界
日本軍、南部仏印に進駐
8月
米、対日石油輸出を禁止
翼賛会がみそぎ講習会
各校に学校報国隊
米価に二重価格制
米英両巨頭が八項目宣言
米作奨励金は石五円
東京で集成配給切符制
時局共同融資団を結成
英ソ軍、イラン進駐
野村・ルーズベルト会談
工場からも金属回収
9月
翼賛議員同盟誕生
翼賛壮年団を結成
レニングラード攻防戦
英ソ、イラン分割占領
師範を専門学校に昇格
米、独伊艦船攻撃宣言
防衛総司令部を設置
山陽線で急行追突惨事
劇映画製作を三社に限定
キエフ陥落
新聞共販制きまる
日本軍、長沙を攻略
10月
援ソ三国会談開く
客車三両、川に転落
防空ずきんを奨励
独軍、モスクワ作戦開始
英米マニラ会談
モスクワめざす独軍二百万
ノモンハン国境協定調印
大学・専門学校の年限短縮
深まる太平洋の危機
第三次近衛内閣総辞職
東条英機内閣成立
東条首相は現役のまま
ソ連政府移転
17年度は半年繰り上げ卒業
十二業種に統制会設立命令
独軍、クリミア半島攻撃
東条首相、暁の奇襲
11月
たばこ大幅値上げ
スポーツも戦時色
米へ来棲大使を特派
気比丸が触雷で沈没
ソ連、第二戦線を要求
鉄鋼統制会長らは専任
「丙種合格」も召集
海外邦人ぞくぞく引き揚げ
米英蘭攻撃の施政演説
来棲大使加え日米公式会談
臨時軍事費を即決
国民勤労報国協力令を公布
独軍、モスクワ攻撃に悩む
米、ハル・ノートを示す
日米会談、重大局面に
12月
ハル長官、米の態度確認
扁平の新活字を採用
米英に宣戦布告
米への最後通告
日米交渉の経過公表
国民の興奮
真珠湾攻撃の戦果発表
米英、対日宣戦布告
活発な日本空軍の出撃
フィリピンに敵前上陸
米英撃滅国民大会を開催
マレー沖海戦
日独伊、新協定に調印
各種戦時立法を閣議決定
ルソン島南部にも上陸
『大東亜戦争』に呼称統一
国民徴用を強化
首相、両院に戦況報告
政府提出案すべて成立
のたうつ英の二戦艦
校門から戦場へ
真珠湾攻撃戦果の詳報
ビルマへも進撃
日本軍、香港島上陸
英艦撃沈の体験談
日・タイ同盟条約調印
アメリカかぶれ攻撃
コタバル上陸作戦の詳報
ウェーク島完全占領
米英両巨頭会談
香港の英軍降伏
為替相場を円建てに変更
食塩も通帳配給制に
コレヒドール島攻撃
厳冬迎えた東部戦線
年表あり