声なき声を語り継ぐ
- サブタイトル
- 戦没者遺族「50年の証言」
- 編著者名
- 産業経済新聞社 著者
- 出版者
- 新潮社
- 出版年月
- 1996年(平成8年)8月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- 332p
- ISBN
- 4103866217
- NDC(分類)
- 916
- 請求記号
- 916/Sa65
- 保管場所
- 閉架準備棚
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
第一部 遺族に共通する思い
司令官の妻として生きる―生活苦と偏見に悩んだ日々
父の認識票―国に反発し、自力で遺骨を収集した息子
〝ホテル慰霊祭〟
―中国の自粛要請で隠れるように行う悲しさ
戦犯の父をめぐる記憶―重荷から解放されても残る違和感
精神的補償―恩給は続いても畏敬の念を奪われた戦没者
第二部 母の嘆き、妻の悲しみ
老母の涙―小学校に残されていた息子の〝記録〟
百歳の父―胸に忍ばせてある息子の遺影
路傍の墓―戦争を忘れないための「記念碑」
妻の述懐―短い新婚生活を心の支えにして
長い影―前夫の供養は、いまもなお続く
小さな慰霊祭―東京大空襲のニ年後に舞い込んだ夫の訃報
妻たちの戦争―遺骨は夫の眠る海にまいてほしい
三線―夫の仏前でつまびく哀歌
沖縄・平和の礎―〝陸軍大将の妻〟の誇りと悲しみ
軍神の家―主人亡きあとの遺族の苦悶
未亡人の生涯―軍人の夫を誇りにしていたクリスチャン
第三部 家族の絆は消えず
父の最期―息子の執念がかなえた〝名簿発見〟
もうひとつの戦後処理
―二十年ぶりに派遣された政府遺骨収集団
区切りの旅―ビルマの大地に帰った「妻の思い」
半世紀続いた約束―戦死した義兄の子供たちを育てた女性
ミャンマーの墓標
―顧みず、慰霊もしない日本政府の非情さ
慰霊への長い道のり―五十年目にやっと父の供養をした娘
深海に眠る兄
―五十一年ぶりの潜水艦発見の報に絶句する弟
東経一四一度の戦史館
―英霊の気持ちを代弁する遺品の数々
ミャンマーの〝妹〟―母国と日本の懸け橋になった女性
文通―戦地にいる男性と淡い交際
母と生きて―影のように寄り添ってくれた語る娘
姉と弟―軍服姿の遺影に語る毎日
第四部 特攻を語り継ぐ女性たち
母の想い―友人から初めて聞かされた〝息子の最期〟
次代への伝言―若い人たちにこそ知ってもらいたいから
受け継いだ夫の姓―人間魚雷となった夫を思いやる未亡人
兄の軍刀―唯一の遺品に母のぬくもりを感じた妹
命の重さ―覚悟の入水を遂げた特攻隊長の妻
花嫁人形―遺族に毎年贈られる戦没者の「魂」
第五部 軍属の人々の真実
サンゴのかけら―玉砕の島・テニアンに眠る家族
後方支援―最前線に立たされた商船員の最期
抗議の自殺―暴行を受けるより死を選んだ看護婦たち
讃母の碑―貧困の時代に育ててくれた母への感謝
第六部 戦犯、捕虜、抑留を乗り越えて
名誉回復のとき―覚えのない罪を着せられた戦犯たち
『光の生命』―不条理の死刑だと訴えた兄の詞
誇り―弁明を潔しとせず、死を選んだ夫
望郷―無念の思いを戒名に込めて慰霊する
誉れの家―兄たちの犠牲を忘れないために
家族の絆―兄弟で慰霊できたのも父の引き合わせ
父の面影―ハバロフスク近郊の墓前で甦った記憶
凍土の墓標―家族と楽しく暮らしたいと願っていた父
偽名の慰霊碑―捕虜の身を恥じた戦友への思いやり
希望の歌―〝晴れの回向〟を実現させた信仰心
第七部 海外からみた戦後五十年
パラオ諸島での交流
―現地で働きながら遺骨を収集した未亡人
出会い―南の島で若き日の父の姿を知る
日本人の父―日本の家族との交流を願うパラオの女性
新世紀の懸け橋―日本留学でパラオの人材を育てる
テニアンに眠る戦友
―なぜ遺骨を日本に帰してやらないのか
無名氏之墓―戦死した日本兵を弔う台湾の人々
皇軍兵士の母
―日本人を見ると、息子を思い出す台湾人女性
ゴールド・スター
―「夫はカミカゼで死んだ」と語るアメリカ人女性
御製―弔いの心は国境を越えてひとつに
父の実像―母に代わって思い出を語り継ぐ息子
ニセイ部隊―アメリカ人として戦った日系人兵士たち
夫の亡霊―遅すぎた「戦争未亡人年金」支給の復活
ジェラシー―英国戦争未亡人協会が果してきた役割
タブー―口には出せなかったケーニヒスベルクの惨状
第八部 慰霊の旅は続く
第二の故郷―生死を分けた小さな離島を想い続けて
遺族訪問―世代交代が進んで遺族の意識も変わる
菊部隊の戦後―戦友と遺族が続ける温かい交流
北海に眠る日連丸―戦死者三千人の慰霊は今も続く
あとがき
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