藁　１

序（村松貞次郎）
はじめに

第一部　生活文化とワラ
「ワラの文化」の輪郭
ー日本文化の原風景としての「ワラの文化」
稲作農業の展開と「ワラの文化」の誕生
ー中世までの農業技術史との関連において
「ワラの文化」の諸技術
ー刈取りからワラ加工まで
「ワラの文化」の展開
ー衣、食、生産、労働、遊びなどにおけるワラの活用実態
日常生活における「ワラの文化」の地域性
ー「ワラの文化」の中心地を巡って（一）
非日常生活における「ワラの文化」の地域性
ー「ワラの文化」の中心地を巡って（二）
「ワラの文化」の美
ー手づくりの「素の美」の世界

第二部　地域社会とワラ
平地型社会における「ワラの文化」
ー佐賀県有明地方の場合
山地型社会における「ワラの文化」
ー滋賀県朽木地方の場合
「ワラの文化」における平地型と山地型
ー平地型社会と山地型社会との交流

第三部　居住空間とワラ
住居における「ワラの文化」
ー生活空間構成素材としてのワラ
草屋根茸きにおける「ワラの文化」
ー遮断材としてのワラ
小屋組みにおける「ワラの文化」
ー結縛材としてのワラ
床における「ワラの文化」
ー敷物材としてのワラ
住生活用具における「ワラの文化」
ー住居の中のワラ製生活用具
生活空間演出における「ワラの文化」
ー空間表示としてのワラの利用

第四部　ワラの比較文化
製作・使用の秩序と「ワラの文化」
ー「ワラの文化」の基層と建築
韓国における「ワラの文化」
ー日本の「ワラの文化」の源流を求めて

終章　「ワラの文化」の未来
「ワラの文化」の復権をめぐって
ー近代化と工業化の頂点において

注
あとがき