図書目録ニホン ホゲイ シワ資料番号:000030226

日本捕鯨史話

サブタイトル
鯨組マニュファクチュアの史的考察を中心に 教養選書 83
編著者名
福本 和夫 著者
出版者
法政大学出版局
出版年月
1993年(平成5年)8月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
289p
ISBN
4588050834
NDC(分類)
664
請求記号
664/F77
保管場所
地下書庫和図書
内容注記
改装版
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

1 鯨の生態と効用
鯨の路―鯨の廻游
上り鯨・下り鯨
象の眼のような鯨の眼
日本で鯨が魚類でないことを説いた先覚者
鯨の尾の威力
森鴎外の鯨の歌
鯨の大敵シャチ
鯨の年齢調査に成功したかくれた研究家天野太輔氏
明治二十年代までの鯨の用途
拡大し発展した鯨の利用方法
鯨ヒゲの用途
木綿弾弓の発達と鯨の筋
昔の鯨油の用途と一頭からとれる量
昔の捕鯨の費用と収益
捕鯨に対する藩の課税
アラビア人による竜涎香の東西通商史
捕鯨業の時代区分と鯨の種類別―セミ鯨からマッコウ鯨へ、そして今日はナガス鯨の時代である―
鎖国日本を開国させたのはある意味では、アメリカ捕鯨業であった

2 わが捕鯨方法発展の五段階
わが捕鯨方法発展の五段階
日本捕鯨の発展段階年表
年表附註スヴェン・フォインのこと
突取法以前の捕鯨
日本古代の原始的な網取法
日本は古代から網取が得意であった
原始的形態のワナとアミ
古代日本に原始的な網取捕鯨法のあったこと
網取捕鯨法と鰤追網との類似点
万葉時代の彩色船
突取捕鯨の先駆者が三河、尾張であったわけ
突取捕鯨法初期の規模
日本捕鯨史上における寛文・延宝初期の意義と紀州太地浦の役割
沖網漁船の長ロウと勢子船の狩棒
勢子船・砧踊の名称と網取捕鯨法
太地浦の網取捕鯨と西鶴の「日本永代蔵」
捕鯨業はたいてい海賊の盛んだった地に栄えた
捕鯨について書いた最初期の人々

3 欧米人・中国人・アイヌ人の捕鯨と比較して
欧米の捕鯨方法発展の五段階
〓の役目とボンブランスの役目
中国の捕鯨方法
アイヌ人の捕鯨方法
わが網取捕鯨技術の六つの特徴点―併せて網取捕鯨法の限界点―

4 わが沿岸網取捕鯨業の発展
網取鯨組マニュファクチュアの規模―製銅に次ぎ製鉄に匹敵する大規模であった―
鯨商人とイサバ船のこと
九州における捕鯨場の増加
長崎万屋町の鯨の山車と玩具
長崎万屋町の鯨の山車と小林作太郎の自働カラクリ鯨
益富組の漁場数
益富組の紋章
鯨組のマニュファクチュアの人的組織
鯨組主和田、多田、醍醐、深沢、益富等の家系と生活
和田氏系譜中抜萃
刃刺の任務・等級・昇進・修養・生活など
〓の投げ方
〓の役目と剣の役目
手形切り
納屋(鯨体処理工場)
鯨組の生活規律
鯨組の服装
組出の儀式ならびに初穂のこと
鯨供養のこと
刃刺踊とその唄
わが鯨船の種類・特色など
網取法時代の通鯨数と捕鯨数
鯨船を軍船に充用するため新造した吉宗
頼山陽の「水戦論」と捕鯨実習

5 土佐津呂組の捕鯨
はしがき
「津呂浦捕鯨誌」の内容項目
「津呂浦捕鯨誌」の参考書目
津呂浦鯨組の開祖多田五郎右衛門のこと
万治三年から天和三年にかけての(すなわち日本近世学芸復興期の始期における)捕鯨復興と津呂組中興の祖多
捕鯨年代記
津呂浦鯨組の使用人員数
土佐藩と津呂捕鯨組との関係
船頭などの勤続年数と副業
鯨組の階級制と風紀
土佐の捕鯨統計表
器具の二、三について
鯨の汐吹きについて
鯨の交尾について
鯨の長さ測定法
経営主体の変遷

6 ノルウェー式捕鯨法が何故まず日本海方面ではじまったか
日本海沿岸の捕鯨業
その規模と特徴の二、三
ノルウェー式の採用に長州仙崎が先駆したわけ

7 わが捕鯨図説の四系統
わが国捕鯨図説の四系統
捕鯨図説四系統年表
木崎絵巻の作者は「肥前物産図考」の著者
捕鯨絵巻中の圧巻
捕鯨業の宣伝につとめた平戸藩主
蘭方医大槻磐水の鯨研究
司馬江漢の「生月島捕鯨図説」
わが鯨体解剖学の発達
わが鯨体解剖学発達年表
「鯨史稿」の性格・識見とその成立
「勇魚取絵詞」の成立と特色

8 わが漂流船と英米遠洋捕鯨工船との接触
アメリカ捕鯨の太平洋進出年表
太平洋への漂流船と英米捕鯨工船との接触
太平洋上の遠洋捕鯨船とハワイ
漁夫忠五郎の視察した水戸沖の英国捕鯨工船
万次郎の救助された米国捕鯨船
米国捕鯨工船で乗りまわした万次郎の見聞と体験
帰還後の万次郎は幕府に建議して小笠原へ捕鯨に乗りだした
米国遠洋捕鯨船の規模
彦蔵漂流記とサンドウイッチ島の捕鯨船

9 近代式捕鯨への過渡期
寛政いごの日本における捕鯨銃法への傾向の発展
漂流記「蕃談」の米国捕鯨工船図
浮世絵師周延の錦絵捕鯨図
太地浦前田兼蔵発明の捕鯨銃
太地組の末期現象―漂流の一大悲劇
紀州の串本・大島におけるノルウェー式捕鯨業は岡十郎の東洋漁業会社によってはじめられた

10 近代式沿岸捕鯨と母船式遠洋捕鯨
日本におけるノルウェー式捕鯨業の開祖、岡十郎
これより先、ロシアが朝鮮近海でノルウェー式捕鯨業を開始した
明治の海事小説家江見水蔭の「実地探険捕鯨船記」
近代式捕鯨資本家としての中部幾次郎と山地土佐太郎
大型鯨を対象とする近代式近海捕鯨
小型鯨を対象とする近代式近海捕鯨
戦後私のみた乙浜・太地浦の近代式小型捕鯨船
近代式近海捕鯨の中心地は北上した
母船式遠洋捕鯨
電気〓の改良
船団作業員の訴え

11 研究余話十三章
鯨の和名・漢名
鯨・鰉(蝶鮫)と中国文学
鯨を研究した本草家・医家
蘭医シーボルトと日本の捕鯨業
「本朝食鑑」の鯨論
捕鯨と明治の文豪
アイヌの鯨祭とそのうた
鯨捕りをうたった加納諸平
丸山薫の詩「鯨を見る」
鯨の落語
鯨幕のこと、鯨のだんまりのこと
勝間竜水の鯨図
長沢芦雪の捕鯨図
壱岐の岩窟壁画の捕鯨図

12 本書の特色は日本ルネッサンスとマニュファクチュアの見地からした総合・比較研究にある

追補 生月島の勇魚取絵詞と露伴の小説いさなとり
挿絵・地図目録

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