戦後史として読む映画の世界
シネマ散歩道(時評)
問い返そう“人間存在”『水俣の図・物語』
見る者の意識が大切『大日本帝国』
爽快なビールスの躍動美『フラッシュダンス』
比較したい“涙の質”『ファミリー』『花いちもんめ』
“人を殺すブルース”近年に珍しい傑作『キャバレー』
自ら発見する真の感動『蜘蛛女のキス』
南アの絶望的な現状『遠い夜明け』
思想信条を超えて鑑賞を『ゆきゆきて、神軍』
映画の「楽しさ」とは?自立した自由な鑑賞を
モダンで軽快な娯楽作品『恋人たちの予感』
台湾の重い戦後史描く侯考賢監督『悲情城市』
OLの“自分発見の旅”話題作『おもひでぽろぽろ』
弱者の味方、よみがえる大森一樹脚本・監督『ゴジラVSキングギドラ』
描かれない歴史的背景『パトリオット・ゲーム』『遥かなる大地へ』
真の任侠描く『新極道―』『子連れ狼』に日本映画の良さ
見どころ多い娯楽大作『ラスト・オブ・モヒカン』
見事な実写との合成『ゴジラVSメカゴジラ』
非リアルさがいい新・極妻『惚れたら地獄』
愛の在り方の難しさ話題作『ピアノ・レッスン』
アメリカの国情を反映『シンドラーのリスト』
五話から成るホラー物和田誠監督『怖がる人々』
見ごたえ十分の力作史実に沿った『ジェロニモ』
娯楽性豊かな快作奥山和由監督『RAMPO』
見せ場多い楽しい作品『トゥルーライズ』
一見の価値ある作品関本郁夫監督『東雲楼・女の乱』
人間描写豊かな名作『忠臣蔵外伝・四谷怪談』
十分に楽しめる作品石井竜也初監督の『河童』
素晴しい風俗描写篠田正浩監督の『写楽』
大人の鑑賞にたえる作品『大怪獣空中決戦ガメラ』
感動的な青春映画『きけ、わだつみの声』
感銘深い「刑務所映画」『ショーシャンクの空に』
感動的に人間愛描く熊井啓監督の『深い河』
娯楽性豊かな和製西部劇『イースト・ミーツ・ウエスト』
堪能できるサスペンス石井隆監督『GONIN』
感銘深い上質の作品メル・ギブソン監督主演『ブレイブハート』
シネマ論評
極寒のシベリアを舞台に人と動物の魂が触れ合う『オーロラの下で』
全編に漂う哀感フランシス・F・コッポラ監督『ゴッドファーザーPart3』
今のアメリカを知るケビン・コスナー製作・監督・主演『ダンス・ウィズ・ウルブズ』
沖田総司が女だった…薬師寺光幸監督『幕末純情伝』
無人島での自然との共生吉田健監督『十五少女漂流記』
ケネディ暗殺の真相を追うオリバー・ストーン監督『JFK』
昭和初期の「時代」の女と男を描く降旗康男監督『寒椿』
現実の裏を描き出すジム・ジャームッシュ監督『ナイト・オン・ザ・プラネット』
日本人の心を描く井上昭監督『子連れ狼・その小さき手に』
マルコムXの伝記映画スパイク・リー監督『マルコムX』
ベトナム戦争の後遺症映画オリバー・ストーン監督『天と地』
ノスタルジックな青春映画杉田成道監督『ラスト・ソング』
喜劇仕立ての社会派ドラマ崔洋一監督『月はどっちに出ている』
輪廻転生を分かり易く描くベルナルド・ベルトルッチ監督『リトル・ブッダ』
伝説になった「正義漢」の物語ローレンス・カスダン監督『ワイアット・アープ』
ホーム・ドラマ形式の純愛ルイス・マンドーキ監督『男が女を愛するとき』
日常の機微を描いた快作竹中直人監督『119』
西洋化に浮かれた現状描く細野英延監督『家なき子』
優しさを描く上質な作品ロバート・ゼメキス監督『フォレスト・ガンプ/一期一会』
女性から男性へのセクハラバリー・レビンソン監督『ディスクロージャー』
孤独な者同士の愛描くリュック・ベッソン監督『レオン』
大東亜戦争を万人向きに描く神山征二郎監督『ひめゆりの塔』
戦う勇気と戦わない勇気出目昌伸監督『きけ、わだつみの声』
ケルト民族の誇りを描くマイケル・ケイトン=ジョーンズ監督『ロブ・ロイ』
先住民と侵略者との恋描く『ポカホンタス』
謎の爆沈をとげた浮島丸堀川弘通監督『エイジアン・ブルー』
障害を持つ娘の激しさと純粋さを見守る家族愛降旗康男監督『蔵』
戦争の後遺症が教えたジョン・アブネット監督『八月のメモワール』
シネマ散歩道(年間ベストテン)
収獲多かった日本映画82年ベストテン
実り多かったアジア諸国、西独、日本 83年ベストテン
多い良質作品の未公開 84年ベストテン
第三世界の作品に収獲 85年ベストテン
群を抜く『二度と…』 86年ベストテン
未公開作品に秀作87年ベストテン
味わい深いアジア映画 88年ベストテン
日本映画は健闘した年 89年ベストテン
日本映画・外国映画ともに健闘 90年ベストテン
健在ぶり示した黒沢 91年ベストテン
内外とも質的に充実 92年ベストテン
健闘した日本・アメリカ映画 93年ベストテン
質的にも豊かな年 94年ベストテン
時代の最先端をゆく、日本・台湾・韓国 95年ベストテン
映画祭報告・その他
アジアフォーカス福岡映画祭'94に参加して
第七回東京国際映画祭に参加して
話題作や秀作そろう 大盛況だった宮崎映画祭
アジアフォーカス福岡映画祭'95に参加して
第八回東京国際映画祭に参加して
一九七三年の映画(1) 私のベストテン
一九七三年の映画(2) 創造社の解散のことなど
“望郷”そして“自由を我等に”
一九五〇年代とヒッチコック
西ドイツ映画『緑のアリが夢見るところ』
感動的な『オールウェイズ』
刺激的な『ローズ家の戦争』
“楽学”の視点が快い『アジア映画』佐藤忠男著(第三文明社)
映画は時代の産物である
アメリカ映画小史