昭和 第2巻
索引有
昭和4年
中国各地の反日運動激化。説教強盗二世、現わる。
張作霖爆殺事件で民政党、政府追及始める。
プロレタリア解放めざす演劇・映画人・作家ら、同盟を続々結成。晴天続きで各地に火災頻発。
ポスター全廃・ビラの大きさ縮小、地方選に内務省規制強化令。
白川陸相が重大発言「満州の警備は軍の統師」。死刑導入の治安維持法改正案承認。
東京市会、初の普選無産派議員四人当選。警視庁、ダンスホールのモボ・モガを「退治」。
陸軍省、軍服を荘重なものに一新する、と報道。
傾向映画全盛を告げる「生ける人形」封切り。四・一六共産党大弾圧全四○○余人逮捕。
昼の合図も新時代空砲からサイレンに。天皇、初めて靖国神社臨時大祭へ。
陸軍中堅将校動く永田鉄山ら一夕会結成。日本人の全消費額英国人の四分の一以下。
中央気象台初の「雷予報」的中。一日の乗降客のトップ九万人余で新宿駅。
拓務省新設で田中首相「朝鮮を植民地視せず」。町会議員当選の労働者「社規を乱す」と解雇。
天皇の叱責を受け田中首相、辞職を決意。保険金欲しさに指を切る事件発生。
浜口内閣誕生。金解禁断行声明に東京の株式大暴落。
「人民ノ名ニ於テ」の不戦条約が発効。暴力団取り締まりに警視庁のり出す。
青島で反日怠業が激化日系紡績会社すべて休業。交通事故防止のため日比谷などに横断歩道。
ツェッぺリン伯号熱狂的歓迎のなか飛来。「私鉄疑獄事件」発覚北海道鉄道社長ら取り調べ。
謎の「眠り病」香川県で死者七二人に。「大学は出たけれど」封切り。
市内への人口流入防止・朝鮮人労働者の帰国促進…東京市が失業対策で申し合わす。
小川平吉前鉄相、私鉄疑獄で逮捕。小林多喜二「蟹工船」発売禁止処分に。
慶大の水原茂をKOし、早大、逆転優勝。豪華客船「浅間丸」北米航路に就航。
ニューヨーク株式大暴落世界恐慌始まる。朝鮮光州の学生反日運動に決起。
学連が組織を解体共青への再編を決定。二四○万人で大阪一位、統計局都市別人口発表。
大蔵省、金解禁の実施日を発表。駐華公使佐分利、謎の短銃自殺。
国鉄が「超特急」試運転大阪―東京間八時間七分。生系相場暴落で製糸業界一斉休業に。
妻帯者・三○○
円までサラ金始まる。小学校の授業料二○銭、納付不能家庭が半数。
昭和5年
浅草から除夜の鐘全国に初中継。一二年ぶり金解禁日本経済、金本位制復帰。
五カ国が参加、ロンドン軍縮会議始まる。大相撲春場所千秋楽一八年ぶりに満員。
「同志奪還」めざす富山の紡績争議団、警察署襲撃。
金解禁・緊縮の民政党、総選挙で政友会に勝つ。東京六大学野球、中学選手の争奪を規制。
共産党壊滅ねらい第三次大検挙開始。三二町の町名を変更東京に「大銀座」。
軍縮会議で米国最終妥協案対日六九・七五パーセント。浜松工高・早大の二方式でテレビ公開実験。
浜口首相、強い決意で海軍の反対を拒絶、米国妥協案承認へ。
疑獄事件つぎつぎ結審、前閣僚ら有罪者多数。「もらい子殺し」発覚、四一人の乳児殺害さる。
軍縮条約ついに調印。「統帥権干犯」問題起こる。大山郁夫が衆院で演説「百万人が餓死線上」。
婦人公民権衆院で初めて可決。四月の就職率わずか二八パーセント足らず。
東交労組のデモに警官が催涙ガス。初の少年飛行兵五七六四人が応募。
大卒の就職率とうとう一○パーセント割る。東京大塚に女子用アパート落成。
盟休続く日大予科生二○○○人、路上で警官隊と衝突。警視庁「銭タク」許可。
反物万引き中の「仕立屋銀次」御用。秋田県のピオニール地主宅へ抗議行動。
中国紅軍、長沙を占領ソビエト政権樹立へ。警視庁の「名案」失業者に夜店を許可。
反マルクス主義研究に文部省が補助金。底引き網漁船の横行と漁価低落で、漁民の生活深刻。
人力車夫数十人バス開通で抗議の妨害。失業者救済のため銀座に露店連なる。
失業者徒歩で帰郷。食糧欠乏・小作争議・修学旅行中止…。「農村」の不況深刻。
人見絹枝、国際陸上で走り幅跳びに優勝。関東州への渡航費用拓務省が大割引。
生糸・米価惨落農業不況いよいよ深まる。超特急「つばめ」スタート東京―神戸間を九時間弱。
名古屋市四大事業完成一○○万人突破の祝賀会。金解禁廃止論に日本商工会議所が反対。
たばこ一個が米一升新潟県で物々交換される。山岳民族が反日蜂起台湾霧社事件勃発。
岡山の陸軍大演習に向かう浜口首相狙撃さる。富士紡川崎工場に「煙突男」が争議を激励。
ダンサーの脚に二万円尼崎で保険契約。伊豆にM七の大地震、死者二七二名の大惨事に。
警視庁、弁士に試験算術・作文など四科目。ついに「不況公債」発行、失業救済に三四○○万円。
疑獄事件の言論弾圧で東京一五新聞社、政府糾弾。東京の大工・左官などの公定労賃、一三パーセント値下げ。
昭和6年
「のらくろ二等卒」「少年倶楽部」新年号に登場。怪しげな避妊具など「不衛生」と内務省規制強化。
風間・岩田ら共産党中央を再建。「永久不変色」の御真影各学校へ下賜。
混乱続く国会、民政・政友の両党ついに乱闘。完全な婦選を要求して婦人がデモ、多数検束。
つつが虫病・発疹チフスの病原体発見と報告。鉄道省現業員に月二回の公休を決定。
青森の寒さは四五年ぶり、「すずめが落ちた」と新聞報道。
桜会の橋本欣五郎ら軍事クーデター未遂(三月事件)。フィルムの高速回転など警視庁、映画の不正追放へ。
婦人公民権案は不成立貴族院が同案を否決。東京―静岡間に「エアガール」初登場。
第二次若槻内閣成立。橘孝三郎、愛郷塾設立、農村の青少年に農本主義的教育。
浅草の争議団が新戦術・ハンストで闘う。大相撲の土俵広くなる一三尺から一五尺に。
行改案の「官吏減俸」若槻首相が断行へ。不況のため砂糖消費量初めてダウン。
市町村吏員にも及ぶ「官吏減俸」公布。ヨーロッパ目指す学生の「青年日本号」機出発。
白の水着はエロになると東京水上署が取り締まりへ。テニスコートが一位東京の運動競技場調べ。
中村大尉殺害事件北満で起こる。総同盟など、反共・反ファッショで戦線統一。
万宝山事件に朝鮮各地で報復暴動が発生、中国人死者九一人にも。
上海・南京・天津・奉天…中国で広がる反日運動、北平では経済断交も。
初の日米対抗水泳で日本圧勝。ダット自動車小型車の製造開始。
揚子江の洪水罹災民三○○○万人。預金激増、大蔵省金利を引き下げ。
羽田空港オープン一番機、大連ヘ。「英雄」リンドバーグ霞ケ浦に到着。
満州事変起こる。若槻内閣、「事態不拡大」を決定。関東軍の武力進出続く。
朝鮮軍、独断で満州に越境。「共存共栄の楽土」をと本庄司令官声明。
軍部クーデター再び発覚。青森から出発した米機、太平洋無着陸横断に成功。
北海道・東北に冷害農産物七割減の凶作飢饉襲う。
「日本軍満州撤退案」を連盟理事会、一三対一で可決。
政府、「ドル買い」に利上げで対抗。関東軍の拡大止まず馬占山軍と衝突。
「芸術の大衆化」でナップからコップへ。満州へ「在満同胞慰安の夕」放送開始。
犬養政友会内閣成立即日、金解禁停止。東京の欠食児童は三二六五人。
資料・細目次有