大阪商人太平記 明治維新篇
第1章 明治維新と大阪商人
エエじゃないか踊り
大政奉還と献金
カラッポ財政と金穀御用商人
献納つづく
自発的な献金
世情騒然
慶喜が逃げ出したころ
大阪城炎上
官軍大阪入り
大阪裁判所と大阪府
三百万両の会計基立金
大阪商人もキモ冷やす
大変なご奉公
天皇親征と大阪遷都論
遷都論消え、天皇親征
大監察使東下費
金札の発行でやりくり
金札発行方法
兵庫商社と金札
大阪での金札流通
大阪商法司と通商司
為替会社の金札
吹田四郎兵衛という人
ご東幸に大阪商人随行
吹田と三野村
鴻池、殿村、長田その他
江戸時代の貨幣制度
銀目の廃止
なぜ銀目停止をしたか
銀目停止と朝令暮改
銀目廃止で混乱つづく
大阪の蔵屋敷
蔵屋敷と商会所貿易
株仲間と商法大意
市中商社誕生
株仲間の解散
大名貸し
赤字かぶった維新政府
藩債処分と財界の打撃
第2章 明治初年の世相と風俗
“川ざらえ”に悩む大阪町人
松島の開廊
造幣局ができるまで
造幣局と造幣寮
造幣寮出火と幕末の名剣士
造幣寮の開業と事業
造幣寮開場
久世喜弘
花火競争
泉布観のこと
円という単位
貿易銀のこと
金銀複本位制
寮の諸事業
複式簿記採用
造幣寮の外人たち
外人技師去る
猛勉強の局員
新暦と旧暦
府庁舎新築
消防組と小林佐兵衛
佐兵衛の義侠
国立銀行条例
銀目の廃止と来谷復平
太政官一変
第五国立銀行
ぞくぞく銀行
人力車の流行、淀川蒸気船
鉄道開設と岡蒸気
築港義社
第3章 維新をめぐる三菱と住友
岩崎弥太郎と大阪
開成館
長崎土佐商会と海援隊
芸者“老松”と岩崎
大阪土佐商会
弥太郎故郷へ錦をかざる
藩庁内に兌換所を設置
大阪の土佐開成商社
弥太郎の奇策
財政ピンチ
後藤の借金
ぼろ儲けした弥太郎
藩札整理
藩札引きかえ
交換に八ヵ年
外貨の処理
三つ川商会と三菱商会
三菱創業につくした人たち
前ダレがけの三菱
創業期の人々
貧弱な海運
新政府が補助
郵便蒸汽船
船会社の倒産
三菱財閥の基礎
“海上の王″岩崎
住友と大番頭広瀬
三百年の歴史
住友の心得書
広瀬と別子銅山
利銀積立の大計
貸し下げ米騒動
騒動の跡始末
住友第二の危機
宰平の苦心
住友の岐路
企業合理化
着物を洋服に
政府から借金
邦人技師を養成
火葬も始める
第4章 大阪財界をつくった人々
五代友厚の父は儒学者
長崎へ遊学
「天佑丸」を購入
幕府も遣使
薩英戦争
悪戦苦斗
富国強兵
開成所設置
五代英京着
五代らの各国視察
五代の新政策十八ヵ条
友厚志士間に信望
才幹認められて登用
大阪港を整備
失脚の策動
活版所開設
一大鉱山王
巨星一堂に、大阪会議
五代、朝陽館を設置
淀屋米市のこと
米商会所
民営会社へ-米商会所
条例延期訴え
藩閥と財界
新しい実業家
長州系の根
伝三郎、晋作に師事
日の丸掲揚
藤田伝三郎と中野悟一
伝三郎靴屋を開業
三岡、会計副知事となる
三岡、野に下る
井上馨に実権
井上、英国に洋行
講和を結ぶ
艶福家の井上
大阪造幣頭
活躍した幕臣
先収会社のことども
先収会社の閉鎖と馬越恭平
公事師と公事宿
公事宿と納宿
益田孝と馬越恭平
益田と造幣権頭
馬越とビール王
三井家と御用為替座
国産方設ける
三井物産会社へ
財界指南番
羽振りきかす“他国者”
第5章 明治初年の産業と貿易
大半が西国物
商人も工業家
船で物資集散
藤永田造船所
蓬莱社設立
財政視察
洋法楮製商社
外国技師招く
鎖国と産業
長崎五軒問屋
平野町改会所
欠乏品貿易
兵庫商社
十万両の上納
金札引き替え
通商司の設置
商会所を廃止
商館、神戸へ
舶来物商品
芝川家の家業
芝川又右衛門と明治維新
洋銀について
正金と札
洋銀と貿易銀の出銀
芝川と洋銀取引
山口吉郎兵衛
加賀屋と岩井文助
滋賀屋忠兵衛
川口居留地
洋風の文物
第6章 西南戦争と大阪商人
戦争が契機の軍需ブーム
陸軍事務所
松本重太郎と外人の暗示
十歳から奉公
断髪令と松本
松本の挫折
政府軍勝つ
輜重用達
財をなす藤田組
ニセ紙幣騒動
藤田組捜索
中野は自殺