たかまつ7月4日
1 炎の慟哭
極言のあさましさ(市原ヒサエ)
絶対忘れられんのや(横山富子)
正直者がバカをみる(大西弥吉)
眼鏡を残して死んだ妹(松山千代子)
他人の遺骨をもらっても(奥村さだ)
折り箱の位牌(玉井コギヌ)
突然の空襲(松本芳江)
焼夷弾に奪われた私の娘(片山のぶえ)
赤鬼のような焼死体(木内文子)
辛かった疎開生活(川本菊江)
勲章など何になろう(多田澄子)
夫に続いて死んだ娘(高木シゲ子)
2 幼な子の残像
我が子への手記(小西百々代)
切れぎれの記憶(高橋秀毅)
私のうちなる戦後(久保紘章)
両親との対面に一週間(青木昌司)
焦土の中を右往左往(栗原美代子)
水蜜桃の初夏に(長柄サヨ子)
浅い眠りの夜に(成岡幸子)
傷痕は今なお深く(一新栄子)
予告ビラの空襲(刑部嘉一)
空襲後の暗い空(玉越栄治)
焦燥の記憶(高島文子)
3 空白の青春
箱入り娘から苦労のどん底へ(白石光子)
結婚・空襲・竹のこ生活(中津繁雄)
灰の中の嫁入道具(山室房子)
茶褐色の太陽(川根啓子)
立ちつくす朝(三好三代子)
病の父とさまよった焦土(横井清子)
灰色の青春(石淵文子)
過労に没した父(佐々木煕子)
罹災者というレッテル(碣石完一)
戦争で破壊された家庭(秋山すみ子)
戦争が奪った肉親(宮崎伊勢子)
4 焦土に生きて(辛苦を味わった親子(山下ヒデ)
戦中戦後と続いた苦労(樫原香澄)
背中の赤子も忘れて(山本静枝)
死と飢えと怒りの戦争(岡本秀雄)
焼け跡に子供を捜す(山田久栄)
劫火の中茫然と立ちつくす(梶川正雄)
心の傷痕は深く(渡辺スミ)
見知らぬ人の一言に命を拾う(山本照子)
5 三十年-点と線
赤い灯が点った(河口理正)
焼夷弾で死んでも(飯間浅吉)
生き残った者の義務(喜田清)