ウェデマイヤー回想録
第1章 第二次大戦前奏曲
真珠湾攻撃の真相
両巨頭の誤算と専横
参戦に反対する米国民
ルーズベルトの戦争挑発
共産主義とナチ・ドイツの台頭
真珠湾とチャーチル
第一次大戦の原因
第2章 第二次大戦の開幕
ルーズベルトの戦争計画
大西洋会談の内幕
ルーズベルトの恐怖宣伝
第3章 戦争計画漏洩事件
FBIの尋問
デュフィールド記者の発言
ゼナウ調査官の尋問
連隊時代の〈酔虎伝〉
ローマン大佐との友情
未解決の漏洩事件
第4章 ドイツ留学と戦略研究
人間形成は父のしつけから
陸軍生活の厳格な環境
優秀なドイツ陸大の戦略研究
戦略研究は現地教育中心
ドイツ陸大のクラスメート
ヒトラーとベック参謀総長
マーシャル将軍に見いださる
第5章 勝利の計画
〈勝利の計画〉の立案者となる
決戦兵器で人的資源を調整
戦略を知らないル大統領の側近
マーシャルの戦争計画部への指示
もめにもめた〈勝利の計画〉
現実と一到した〈勝利の計画〉
第6章 大戦略
大戦略と戦争目的
時代錯誤の戦略・戦術の定義
大戦略の四つの要素
近代戦における宣伝
第7章 宣伝と戦争目的
第一次大戦とアメリカの反省
三巨頭の〈青写真〉
なんのために戦ったのか
目的のない戦争の悲劇
第8章 秘密裏にロンドンへ飛ぶ
マーシャル将軍に随行して
空襲下のロンドンに到着
マキアベリズムのイギリス
アメリカ外交の若さ
英三軍幕僚長の横顔
第9章 米戦略を英国に提示
地下室で行なわれた英米作戦会議
チャーチルのジョーク
イギリス外交とドイツ戦略
〈周辺作戦〉の背景
爆撃下のイギリス議会
第10章 英国、戦略の常道にそむく
独ソ戦線と日本軍攻勢の見通し
アイク、ノルマンジー作戦指揮官となる
戦略家としてのチャーチルの欠陥
ディエップ上陸の失敗
ノルマンジー上陸計画と英米のかけひき
サギをカラスという詭弁
第11章 北アフリカ上陸作戦の胎動
ドイツ軍のアフリカ攻勢
蒋介石の米英への不満
だまされたルーズベルト
選挙がゆがめる戦略方針
北ア上陸作戦決定の経緯
ディル卿のチャーチルへの書簡
第12章 カサブランカ会談
会談開催までの舞台裏
ワシントンからカサブランカへ
イギリス軍の出した〈三つの未知数〉
結束かたい英国の戦争目的
チャーチルの二つの心配
第13章 無条件降伏
キングとブルックの意見対立
無条件降伏の要求に反対す
無視された蒋介石
招かれざる客ドゴールの出現
第14章 各戦線の視察
カサブランカからテル・アビブへ
エルサレムからカラチへ
ニューデリーから中国へ
日本軍空襲下の重慶
蒋介石と米軍首脳部の確執
セイロンからオーストラリアへ
マッカーサー将軍との会談
第15章 同床異夢の米英戦略
泣く子とチャーチルには勝てぬ
地中海作戦の推移
トライデント会談
第16章 シシリー島強襲作戦
シシリー戦線への〈休暇〉
シシリー戦線のパットン将軍
第17章 ヨーロッパ要塞の下腹をねらえ
生兵法の地中海作戦
アンヴィル作戦とロンメルの知略
第18章 ノルマンジー作戦の決定
イタリア作戦と米英の対立
マッカーサーとニミッツの抗争
ケベック会談開かる
アジア連合軍司令部の設置
第19章 ビルマ奪還計画
アジアに左遷さる
東南アジア司令部の空気
レド公路の建設とターザン作戦計画
カイロ会談とカルヴァリン計画
アイクのチャーチル批判
ビルマ奪還計画と英米の見解
日本軍のインパール奮戦
中国戦線米軍司令官となる
立つ鳥あとを濁さず
第20章 中国戦線におもむく
ヒマラヤを越えて
はじめて知った中国の苦悶
毛沢東、周恩来との大議論
米軍司令部内の改革
重慶撤退計画と米中関係の改善
米中連幕僚会議の設置
衛立煌とサルウィーン戦
第21章 暗躍する共産主義者
中国戦線アメリカ軍内部の対立
ハーレー大使の暴走
蒋介石を脅迫するスチルウェル
空手形をつかまされたハーレー
アメラシヤ事件
米大使館内部の対立
第22章 中国戦線の反攻作戦
中国の国内改革の勧告
中国軍の近代化
朝鮮戦線での中共兵の勇戦
ヒマラヤ空輸の大機動戦
ドイツ降伏後の対日反攻計画
蒋介石のマーシャルへの疑念
中国軍のピンハネ防止
中国戦線反撃に転ず
老いぼれたルーズベルト
第23章 中国の戦後処理
満州を蹂躪するソビエト
満州をソ連に売ったヤルタ協定
ソ連軍の南下を万里の長城でふせぐ
在留日本人の内地送還
中国に対する英国の思惑
戦争をフットボール視した米国
クラスメートのジャック・ヴァンス
本末を転倒した中国政策
マーシャル、特使として中国に
マーシャルと意見の衝突
第24章 混迷する対中国政策
中国共産党の横槍
共産主義に無知だったマーシャル
マーシャル批判の講演
中国を理解しないアメリカ
国共連立を強制する米政府
第25章 米国ついに中国政策を誤る
マーシャル、中国視察を要請
ウェデマイヤー使節団の現地到着
中国に対する忠告
事、志と違った中国への忠告
『ウェデマイヤー報告』の要点
ウェデマイヤー報告、握りつぶさる
スチュアート駐華大使の報告
ついに退役を決意す
第26章 第二次大戦に勝者なし(一)
漁夫の利を占めたソ連
長蛇を逸したダンケルク
ゲーリングの虚栄
スターリンの思惑と独ソ戦
独軍のレニングラード攻撃
ヒトラー暗殺未遂とOSS
第27章 第二次大戦に勝者なし(二)
ヒトラー暗殺の失敗とドイツの運命
ノルマンジー反撃に失敗した独軍の内情本の戦略的錯誤
極東でのアメリカの大失策
予知されていた真珠湾の奇襲
合側の最大の過失
口絵・付録・索引