海軍 第3巻
序 章 今また振り出しに戻って……
第一章 近代海軍の建設
国防力充実の柱として
海軍拡張着手への背景
六六艦隊への指向
世界的な海軍拡張の時代
戦艦=富士型と敷島型の基本構想
“巡洋戦艦”構想の芽生え
第三期計画を追加
画期的戦艦の試設計
軽快艦艇は国産に移行
海上戦備には時間が必要
福沢諭吉と山本権兵衛
付記--兵器の発達と運用
無電機開発のいきさつ(谷恵吉郎)
資料--海防意見書
第二章 日英同盟
海洋国家間のきずな
理想的に機能した同盟
海上権への開眼
日英同盟成立への経緯
海上権の論理
同盟の強化とかげり
断たれたきずな
第三章 「ウラジ・ボストーク」
露国の侵略から開戦まで
露国東洋侵略の歩み
日露交渉の経過と破局
海軍は初出動において慎重を要す
第四章 外交と海軍
山本海相と海軍経営
北清事変=海軍の行動と懸念
陸軍の福建省出兵命令取消し
英商船「テールス」号臨検事件
追躡権(Right of pursuit)
海相は兼ねて外交につき外相に協力
清国に参戦させてはならぬ
陸兵の先行海外派遣は不可
第五章 開戦から露旅順艦隊の全滅まで
「東洋ニ在ル露国艦隊ノ全滅ヲ図ルヘシ」
ロシア海軍の初期の作戦方針
聯合艦隊の出師
瓜生戦隊、仁川へ
旅順港外における緒戦
要塞艦隊相手の苦戦
決死隊による閉塞作戦
機雷戦と掃海戦
出てこぬ敵にてこずる
中央と出先指揮官と武士道
陸軍による旅順攻略と海軍
黄海海戦
浦塩艦隊への対応
艦艇喪失対策
付記--開戦と開戦予告
公海に機雷を敷設すること
「海門号」
第六章 日本海海戦
海上権の確保に成功
敵バルチック艦隊の大航海
出師準備になぜか時間
“まぼろし”の友軍
わが建艦計画の狙いは正しかった
進むべきか引き返すべきか
途中、使用できるドックもなく
日本艦隊と英国の海上権が重圧
バ艦隊、通商破壊を行わず
実質戦力を敵の十倍に
これまでの戦訓を生かして
七段構えの作戦計画
どの海峡へ来るのか
敵艦隊二〇三地点に見ゆ
海戦の経過の要点
<昼戦>
敵艦見ゆとの警報に……
皇国の興廃この一挙
大回頭から三〇分で主導権
上村提督の独断先行で決定権
<夜戦>
相次ぐ魚雷攻撃ものすごく
いずれも至近距離で襲撃
敵にとっては悪夢の一夜
<二十八日>
副将ここに降を乞い……
主将はわれに捕らえられ
撃滅することを得たり
“天祐と神助”の真意と神風説
ロシア側最後の通商破壊戦
日本海戦海戦後の海軍の行動
証言--「インドウストリー」号事件
「広南」号
ほんとうに降伏すっとなら
第七章 日露海戦の戦訓
“勝って兜の緒を締めよ”
反省と戦訓
海軍の立場で
政治の上で
文化遺産としての記念艦「三笠」
第八章 小伝・東郷平八郎
母の一声「負くるな!」
明けくる日をばいかに学ばん(英国留学)
どんな境遇でもつねに勉強・努力
ハワイにおける決断と行動
「高陞号」処理で世界に知られる
常備艦隊司令長官へ
聯合艦隊司令長官として
誓って撃滅いたします
その性格と大角度回頭
“人の和”を築き上げるまで
英米訪問
東宮御学問所総裁
逝去・国葬
二人の参謀と軍神と水雷の鬼
付・年表・主要参考文献有り