図書目録ヨル ノ コドウ ニ フレル資料番号:000021754

夜の鼓動にふれる

サブタイトル
戦争論講義
編著者名
西谷 修 著者
出版者
東京大学出版会
出版年月
1995年(平成7年)4月
大きさ(縦×横)cm
21×
ページ
208p
ISBN
4130033514
NDC(分類)
391.1
請求記号
391.1/N86
保管場所
閉架一般
内容注記
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

はじめに
「現代思想」としての「戦争論」?
「現代思想」のふたつの意味
「現代思想」には戸籍がない
「無」は充実である
「世界戦争」の時代
現代あるいは現在に考えること
知のリサイクルのために
1 世界戦争の時代
霧のなかの世紀末
戦争が世界をひとつにする
世界戦争の世紀
日本語のあく抜き
世界戦争とは世界の戦争化である
世界の一体化と戦争の世界化
歴史と戦争
平和の拡張
「日々戦争」の時代の回帰
〈恍惚〉に似た何か
この世界としての〈戦争〉
2 戦争の全体性
生存の全体的出来事
分離と統合
近代のニヒリズム
非常時の覚醒と充実
異分子の排除
戦闘としての戦争
暴力と聖性
聖性のない戦争
あらゆる分別ニモカカワラズ
〈現実〉に踏み込む
不穏な熱い〈夜〉
〈夜〉としての戦争
〈夜〉の思想家たち
3 〈夜〉に目覚める
哲学には対象がない
世界との関係を編む
〈見る〉ことと真理
〈現在〉の跛行性
明るみのなかの知
視覚は世界を空間化する
視覚的認識
夜にはパースペクティヴがない
昼の秩序と夜の惑乱
〈夜〉に浮上する〈現実〉
〈現実〉という〈外部〉
戦争は「イモンド」である
〈夜〉に目覚める
人間中心主義からの脱皮
4 〈光〉の文明の成就
実体的でない〈現実〉
〈夜〉を探知する精神分析
20世紀の申し子
「何故の戦争か?」
暴力と正義
共同体の法
エロスとタナトス
われわれはなぜこれほど戦争を嫌がるのか?
フロイトの「唯物論」
「文明」の「野蛮」への反転
〈啓蒙〉,光の作用
恐怖を払う〈光〉,恩寵の〈光〉
人間的理性の〈光〉
〈啓蒙〉の二重性
情報による愚昧化
ユートピアの反転
5 戦争の近代
「戦争」という日本語の素性
明治以前に「戦争」はなかった
なによりだめな国語辞典
「戦」と「戦争」
〈近代〉と国際社会
クラウゼヴィッツの『戦争論』
王家の戦争
〈領民〉と〈国民〉
「国民の事業」としての戦争
「諸国民戦争」
「絶対的戦争」
政治の延長としての戦争
主人と下僕の弁証法
見さかいのない闘い
国民国家と戦争の「絶対化」
万人の万人による万人のための戦争
〈国民化〉と戦争の〈近代〉
6 世界戦争
〈数と凡庸〉の原理
工業化と技術革新
大量生産と無名化
無名戦士の墓
征服の飽和とリサイクル
二波の世界戦争
世界戦争のもうひとつの意味
総動員と総力戦
産業化の時代の戦争
生存を方向づける総動員
メディアによる内面の動員
生活空間の戦場化
全面的破壊手段としての核兵器
戦争の全体化が人類をはじめてひとつにする
政治を超えた戦争
「不可能」になる戦争
進化をよぎなくされる〈人類〉
7 ヘーゲルとヨーロッパ
ヨーロッパの〈世界化〉運動
「真理は黄昏に羽ばたく」
ヨーロッパ的なものの〈自覚〉
哲学的言説の自律性
〈否定性〉としての人間
神秘な〈森〉
〈否定〉―〈森〉を切り開く
自然を〈人間化〉する
〈人間〉の自己実現
認識もまた〈行為〉である
〈否定〉と〈啓蒙〉と〈歴史〉
否定による征服・同化・統合
〈終り〉のあるプロセス
「人間的世界」の完成
「神様はつらい」
人間の王国
内部に閉じた世界
繭の中の「人間中心主義」
8 露呈する〈無〉
ヘーゲルへの異論
非実体的〈現実〉
〈自然〉の逆襲
役立たずの〈否定性〉
バタイユの〈体験〉
絶対知と〈非―知〉
「終り」には終りはない
過剰な〈否定〉としての世界戦争
ヘーゲル以後の100年
〈不安〉と〈恍惚〉の思想
ハイデガーの「存在論的差異」
出来事としての〈存在〉の忘却
ヘーゲル的世界の盲点
「歴史の終り」の「日常的世界」
大衆社会の「ダス・マン」
メディア化された共同性
閉鎖空間と開放空間
「経験」からの乖離
「世界内存在」
日常的世界を危ぶめる「不安」
〈存在〉は〈無〉に露呈する
「死に向かう存在」
9 〈世界〉の崩壊
〈出来事〉よ,もう一度!
〈戦争〉という出来事
「…と共に存る」ということ
世界の崩壊と〈存在〉の露呈
非情な〈イリア〉
「存在する」の災厄
〈夜〉の無限に呑まれる
アウシュヴィッツとヒロシマ
強制収容所の「進化」
「600万人処理」の現実味
ユダヤ教徒
近代と人種としての「ユダヤ人」
「反セム主義」
土地からの離脱とディアスポラ
流浪する「媒介の民」
ユダヤ的な〈近代〉
存在論の限界としての〈アウシュヴィッツ〉
人格の剥奪と,死と,死の死まで
「無」を生産する「死の工場」
証言の不可能性
〈非―人間的〉な〈非―世界〉
自殺も意味をなさない
〈私〉のいない異世界の体験
困難な〈帰還〉
「いや,これでも人間だ!」
〈アウシュヴィッツ〉は何を考えさせるか?
10 〈未知〉との遭遇
近代科学の偉大な勲
人間的意味と無意味
核兵器は戦争の「絶対性」を具現する
「使い道のない否定性」
「私自身が戦争だ」
〈ヒロシマ〉という〈非―世界〉
〈未知〉のさなかの彷徨
もうひとつの〈イリア〉
死ぬことの不可能性
死ぬことのできない恐怖
ハイデガーの「可能性としての死」
「私は死ぬことはできない」
「私」は完結しない
行為としての原爆投下
あらゆる〈否定〉の余剰
11 アポカリプス以後
〈終り〉はもうない
〈不可能〉となった戦争
経済戦争という〈全面戦争〉
「歴史なき国」の強弁
〈近代〉の移植と培養
ヨーロッパの「嫡男」としてのアメリカ
世界戦争の対立図式
植民地というファクター
ベトナムの20世紀
情報が隠す湾岸戦争
世界の「内的秩序」
「戦争」はもうない?
インフラ戦争
「戦争」の腐乱死体
もうひとつの「歴史の終り」
「死ぬことができない」現実
「奪われた」死
〈人間〉を超えるテクノロジー
〈人間〉のリサイクル
アポカリプス以後
無垢なものなどもはやない

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