特攻大和艦隊

序文（星野清三郎）
戦艦　大和―巨星墜つ―
世界最大最強の戦艦誕生
連合艦隊、沖縄海上特攻に「大和」投入を決意
「矢矧」先頭の単縦陣、粛々と豊後水道を征く
執拗に敵触接、朝霜脱落、戦機ようやく熟す
敵第一波艦上機約二〇〇機を迎撃、雲低く天我に組せず
第二波約一五〇機、雷撃左舷に集中、巨艦次第に傾斜
伊藤長官、笑みを浮かべて労をねぎらい、退出す
「大和」轟沈
残存艦生存者を救出、突入作戦は中止さる
翌八日、敗るとも誇り高く、駆逐艦四隻基地に帰投
巡洋艦　矢矧―矢面に立ち戦艦並の頑強さで徹底抗戦した新鋭巡洋艦―
駆逐艦朝霜―機関故障で落伍、孤軍奮闘、総員戦死、目撃者なき悲運艦
駆逐艦　浜風―今もなお固い結束を誇る乗組員の意気軒昂―
駆逐艦　磯風―「矢矧」救援に駆け付けた無念の被弾―
駆逐艦　霞―真珠湾以来歴戦の強運艦のさてこその最後―
駆逐艦　涼月―奇跡！　不屈の闘魂が後進で帰投、間一髪で着底―
駆逐艦　冬月―防空駆逐艦その本領を発揮して奮戦、生存者も多数救助―
駆逐艦　雪風―敢闘し最後まで無傷、日本海軍切っての不沈艦の栄誉―
駆逐艦　初霜―戦死者なし、心技抜群のうえに強運を加えた優秀艦―
戦闘機隊は、その時―上空直衛の零戦は、待機していた―