戦場の女性特派員
1章 取材するための闘い
トレンチコートから赤い服の女性記者へ
戦争は女性特派員に何をもたらしたか
2章 男の野心と女の心 マーガレット・フラーと19世紀の女性記者
世界初の戦争特派員
詩人兼ジャーナリスト「男のように書く」女
ヨーロッパへの旅立ち
ローマ共和国に捧げた運命
八〇日間世界一周に挑んだネリー・ブライ
3章 第一次世界大戦期の女性記者
ベルギー西部戦線への一番のり
フォッシュ元帥の厚意
戦争における女性の役割は……
ロシア革命を取材した三人
世界をゆるがした十日間
女性決死隊の活躍
女どうししのぎを削る
4章 戦間期のアジア情勢 1916-1945
ペギー・ハルのメキシコ遠征報道
シベリア派遣軍に同行した九ヵ月
盟友アイリーン・クーンとの出会い
上海へのロマンチックな船旅
ラジオ放送記者クーンの誕生
上海事変に遭遇
一八年ぶりの中国
5章 シカゴから来た女 シーグリド・シュルツ
女性特派員三羽烏
ナチスの台頭を予見
『シカゴ・トリビューン』ベルリン支局長
ヒトラーとゲーリングの敵意
シュルツ糾弾キャンペーン
『ドイツは再び試みる』
女性にも男性にも平等に求められるもの
6章 国際情勢の名コラムニスト アン・オヘア・マコーミック
ラッキーなスタート
ムッソリーニ、スターリンとの単独会見
ピュリツァー賞受賞
あの悲惨な一九三九年「アメリカの世界大使」
新しい時代のコラムをきりひらく
7章 青い目の竜巻 ドロシー・トンプスン
感情的なコラムに全米が沸く
何かにつけては「女性初」
シンクレア・ルイスとの結婚生活
『私はヒトラーに会った』
過激な論調が災いして
8章 第二次世界大戦を追いかけて
ドイツ軍がポーランドに侵攻した日
「一匹狼」のヘレン・カークパトリック
戦線へ行けない憤懣
ノルマンディー上陸からパリ解放へ
「シカゴの視点」への反発
9章 数奇の運命をたどった二人
亡命ロシア貴族のソニア・トマーラ
独立国家ポーランドの消滅
パリ陥落のニュース
桂林の空爆部隊
妹との再会
マーサ・ゲルホンとヘミングウェイ
不承不承ついてきた道づれ
「戦争狂い」の評判
10章 マーガレット・バーク-ホワイトの伝説
写真狂の青春時代
ロシアのおおいなる未来
『ライフ』の花形カメラマン
爆撃写真を撮る
戦争に利用される報道写真
インド・日本・朝鮮戦争
11章 従軍記者たちの戦争
陸軍女性補助部隊
北アフリカ戦線の攻防
アメリカ軍に賭けた英国人特派員
軍の規制がスクープをもたらす
プレス・キャンプは女人禁制
12章 世紀の大スクープ アン・ストリンガー
ソ連軍のエルベ川到着!
戦争未亡人
いかにして軍当局をだしぬくか
ラインの三人娘
東ヨーロッパの戦禍
第二次大戦直後のドイツ
13章 極東からの衝撃 1943-1952
太平洋戦線の負傷兵
ソ連占領下の満州
あきれはてたアメリカの朝鮮政策
「公爵夫人」エスター・タフティ
女性特派員は戦争の邪魔?
14章 『ヘラルド・トリビューン』の無法者 マーグリート・ヒギンズ
左遷されて東京へ
マリリン・モンローのような脆さ
ダッハウ収容所
猛烈すぎ、熱心すぎて
仁川上陸作戦
ヴェトナム介入を支持
15章 戦場に消えたカメラマン ディッキー・シャペル
飛行機に乗りたくて
「死に瀕した海兵」
ソ連軍に投獄される
アルジェリア革命軍に潜入
最後の戦場はヴェトナム
16章 冷戦期のアメリカ人特派員
ドイツの闇市
『イズベスチア』にスクープされたモスクワ特派員
追放処分に怯える日々
頂点をきわめたフローラ・ルイス
人の二倍の速さで走り、三倍働く
17章 ヴェトナムの戦場から
どこで歯車が狂ったか
テレビ報道の威力
アメリカ軍に幻滅
「五時の愚行」へのいらだち
拉致された特派員
アメリカの国際法違反を暴露
クメール・ルージュの「正しい行ない」
18章 女性特派員たちの生き方 1980-
中南米報道のパイオニア
AP通信を訴える
人生は一回きり
参考文献