戦争責任我に在り
プロローグ 私と東条家
「開戦責任は我に在り」
シナリオが決まっていた極東国際軍事裁判
“とらわれ人”の真実の声を追う
金網ごしの面会に訪れる家族
東条家の玄関に座り込む男
終戦直後の東条家
1章 終戦
首相辞任後は畑仕事の日々
広島、長崎の次は「東京がやられるだろう」
娘婿・古賀少佐の自決
すべては哀しい犠牲者
八・一五事件の真相
記念写真を撮り、娘たちは九州へ
静かに来るものを待つ十日間
2章 逮捕
銃声にひざまずいたまま合掌
ラジオで生きていることを知る
九州まで届く非難の声
3章 裁判
開戦の日、十二月八日に巣鴨拘置所へ
手紙を受け取ったときはつねに最後の通信と思うように
獄中で食べ物の好き嫌いを反省
逮捕後、初めての面会
逮捕前からの「覚悟」
裁く側の人間関係
死刑を原則とした軍事裁判
東条元大将が弁護士に述べた三つの条件
復讐の第一声が発せられた
生涯の大恩人を敵国だったアメリカ人に持つ
「私たちの姓を東条に戻してください」
マグロの刺身、分厚いビフテキの思い出
東条元大将がついに証人台に立つ
キーナン検事との激突
天皇不起訴の舞台裏
日本人も国を愛する権利を持っている
私の最後の任務は終わった
田中元少将の爆弾証言
カツ夫人に面会を求めた川島芳子
獄中の東条元大将の腕に抱かれた孫
東条元大将がアメリカ人隊長に送った一文
BC級戦犯死刑囚の賛美歌を聞く
家族にも伝えられなかった獄中生活
キーナン検事単独会見に成功
東条獄中メモ掲載までの経緯
刑宣告前夜、法廷カードにつけた○印
「被告を絞首刑に処する」
その夜、キーナン検事は激怒した
4章 執行
これが最後ではあるまいか
花山教誨師が帰らなかったら、未明に……
語る教誨師も、耳を傾ける娘も頬は涙に濡れて
『東条最後の言葉』
手錠姿で片手拝みしながら永遠の別れを
死んでいく先が明るく見えるような気が……
ラジオで刑の執行を知る
遺骨を盗み出した弁護人の気骨
裁判で明らかになったこと
インドのパール判事の名言
エピローグ 戦後の東条夫人
刑死者たちに捧げた社長賞
九十一歳の大往生