昭和キャバレー秘史
まえがき ホステスとして働いていた「李恩恵」
金大中氏に献金した男にされる
私にしか書けない「キャバレー正史」
第1章 キャバレーの誕生と爛熟、そして戦時統制へ
キャバレーのルーツ「カフェー」
大阪におけるカフェーの変遷
「女給」は女性の憧れの職業
若者たちのロマンを揺さぶった満州
国策による満蒙開拓団や一旗組も渡満
軍用機「全日本カフエー号」を献納
カフェーで出征祝賀会
パーマも和服の長袖もご法度、女給はスフの着物に
徴用令で料飲業者も食糧挺身隊に
ダンスホール閑鎖
本来のカフェーの発祥は大阪
東京のカフェーもエロ・サービス
女給やボーイの稼ぎはチップ
軍艦カフェー「新橋処女林」に子供心にも親近感
進出関西勢に対する東京キャバレーの元祖
二・二六事件の青年将校が来店し放歌高吟
女優八雲恵美子の店「タット」
召集逃れに醤油を飲みすぎて死んだ男
白井信正と安斎公三郎
「金を儲けるならカフェーだ」
一見壮士風のマネージャー斎藤守男
第2章 RAAの顛末と戦後社交場の復活
“日本女性が占領軍兵士に犯される”
RAAの事業とその功罪
敗戦日本の社交場の夜明けはダンスホールから
マネージャー倶楽部結成と社交喫茶の新形態
どちらも同じようなキャバレーと社交喫茶
二大派閥に割れた東京のマネージャー界
華やかに見える社交嬢もまだ生活苦
イモあんを売る少年
“昭和の唐人お吉”たち
RAAの死に水を取る
日本人専用のダンスホールが花盛り
女の喧嘩と“ラク町おとき”
キャバレーとは異なるダンスホールの客
敗戦直後の新宿マップ
十八歳で「新宿処女林」のボーイに
Xマスは三日間寝ずに働く
客の飲み残しのビールを飲まされた男
混乱期特有のユニークな客
第3章アルサロ旋風とキャバレーの多様化
大阪でアルサロが脚光を浴びる
アルサロ嬢の生活白書
東京にもアルサロ誕生で自由チップ制が崩壊
社交員募集広告名句集
キャバレーの不況対策あれこれ
「ヌード喫茶」誕生と“純情旋風”
「官給領収書」反対で業界が結束
“神武景気”から一転して“なべ底景気”へ
「新宿処女林」から「ムーラン・ルージュ」へ
二年で潰れた「ムーラン・ルージュ」
“泣く子も黙る”渋谷宇田川町
花形敬に斬られた白系ロシア人ジム
精も根も尽き果てた無警察地帯
「赤い靴」の盛況で東京でもアルサロブーム
社交嬢のプロ化が進みアルサロが変質
「明日では遅すぎる」と「エデンの東」の死闘
第4章 高度経済成長と大衆キャバレー・チェーンの拡大
キャバレー界でも労働争議
社交業界の東京オリンピック対策
好景気なのに社交業界は低迷の兆し
人件費高騰の代償を客に転嫁?
大衆キャバレー・チェーンの拡大
ドル・ショックで一転して不況ムードに
新橋、池袋に「ハリウッド」を開店
ヤボな男がモテた話
銀座に「日本一安いキャバレー」をつくる
東京オリンピックで胃潰瘍
「ミカド」の買収で騒然の銀座業界
女給から社交係、ホステスへ
店同士の潰し合い、「飲み放題」の顛末
不振の社交業界で気を吐く「ハリウッド」
第5章 オイル・ショックと混迷するキャバレー業界
バー・キャバレーは閑散、ディスコは超満員
大衆キャバレーの成長も曲がり角
様々な工夫にもかかわらず過去最多の減少
新風営法施行で塗り替わった風俗地図
エイズの脅威は健全キャバレー見直しのチャンスか
不況でピンクサロンが台頭
ピンサロは「団塊の世代」の性のはけ口?
ピンサロはキャバレーではない
殺人犯を自首させる
殺人犯と知らず泊めた苦い経験
“越山会の女王”になったホステス
睡眠薬の適量を誤って死んだホステス
金を“返済”した二人の女
思い出のバンドとフロアショー
バーテンダー・ボーイ・ホステス今昔
懐かしのキャバレー
あとがき 大衆にとってキャバレーとは何か
私にとっての「キャバレー」
キャバレー人生の恩人たち
年表有