近代日本の軌跡 7
1 近代の天皇(鈴木正幸)
三代の天皇
時代と天皇
政治上の君主・社会上の君主
2 近代黎明期の国家と天皇(鈴木正幸)
開国と朝廷・天皇
幕末維新期の国家と君主
有司擅制の矛盾
3 国民国家構想と天皇(鈴木正幸)
君民共治構想
民の論理
明治一四年の政変と官の論理
4 天皇と政府・議会(鈴木正幸)
明治憲法上の天皇
天皇不可侵と民間の憲法感覚
初期議会と天皇
天皇不親政と大正デモクラシー
5 天皇と官僚(小路田泰直)
「万機公論に決すべし」
天皇親政の構造
官僚制国家と立憲制
立憲制の隘路
6 天皇と政党(小路田泰直)
立憲君主制の条件
「旧慣」の創造
立憲制と政党政治
政党と社会問題
大正デモクラシーと政党政治
7 近代天皇制と地域社会(奥村弘)
地域社会と近代天皇制国家を結びつける論理
丸山学派の近代天皇制観
丸山学派の明治地方自治制や地域像に対する新たな批判
君主制国家の秩序としての明治地方自治制
明治地方自治制の社会編成の特質
グナイスト、モッセ、シュタインの国家編成における地方自治制の位置
8 近代日本の皇室制度(高久嶺之介)
皇室典範制定過程
皇室をめぐる法構造の転換
韓国併合と皇室
9 天皇統治論と社会秩序(鈴木正幸)
王土論から「しらす」型統治論へ
皇室財産設定問題
家秩序的国家観
ナショナリズムと国体論
市民社会の近代化と皇室
10 軍部の台頭と天皇神格化(鈴木正幸)
国体問題の政治的争点化
軍部の台頭と大元帥としての天皇
天皇神格化の進行
敗戦から象徴天皇へ
討論 天皇制における近世と近代(鈴木正幸 小路田泰直高久嶺之介 奥村弘)
鈴木天皇制論の要点
鈴木天皇制論の批判と新しい視点
天皇親政の意味
大政委任と公議政体
近世国家と社稷観念
非議会制的「国民代表」
家・家秩序と天皇
近代家族化と天皇
挿図・参考文献