日米危機とその見透し

第１部　末次大将の太平洋戦略論
三国同盟と米国
日米果して戦ふか
米国海軍の戦略如何
ソヴエートの立場
事変処理と交戦権の発動
忍べば却つて戦争になる
下手な戦争はする勿れ
日米戦の構図
北のコースは濃霧で駄目
熱帯作戦の困難さ
予想される戦争の形態
私がアメリカ艦隊の司令長官だつたら
日米の海軍実力
大東亜共栄圏の建設
三国同盟と独伊の新作戦
自国の欠点のみを拾ふなかれ
すべては勇気の問題
政府はもつと強くなれ
戦争は長期化すか
政治とは壷を押へること
政治は科学的であれ
風の神が外套を脱がさうとする政治
国民にはつきりした目標を示すこと
財界の萎縮を恐れよ
公益優先といふこと
勤労創意の適正評価
親の心子知らず
国民の今の気持
七万の自転車工場が四万になる
新体制と「赤」の問題
民間の実際家に案を作らせよ
下意上達の途を開くべし
対ソ関係を警戒せよ
国を憂へての言葉
第２部　中野正剛氏・日米関係の現在と将来
政経懇話会について
東亜共栄圏の範囲―スターマーの言葉
米国は進んで挑戦する自信なし
日毎に強化する圧縮態勢
ソヴエートの態度―建川大使の活動
英米聯合でも日本海軍には敵はぬ
カナダをめぐる英・米・仏
独ソ国境百五十万の動員は何を意味する
支那事変を急速に解決せよ
日本は自らの力を正確に比較計量せよ
数年中に生産力を三倍にする
「資本と経営の分離」の問題
国営会社は特別の場合にのみ必要
生産拡充に一切を集中する
現在の産業行政は店仕舞ひの清算事務
財界人は議論の仕方が拙い
物にあらずして人間の経済
『プラウダ』の日米作戦批判
いざとなれば私財を奉還する覚悟をもつてゐる
官僚経済を産業人の手に戻せ
政治の推進力が持つ役割
大政翼賛会を守り育てよ
下意上達の通路を洞開すべし