図書シンゾウ グンカン000012047

新造軍艦

サブタイトル1~10
海国冒険奇譚
編著者名
押川 春浪 著者
出版者
東文堂
出版年月
1904年(明治37年)1月
大きさ(縦×横)cm
15×
ページ
332p
ISBN
NDC(分類)
913
請求記号
913/O76
保管場所
地下書庫和図書
内容注記
発売:東京堂  折り込図1枚
和書 史料調査会旧蔵資料
目次

第1回 怪の巡洋艦
発端
日本海岸
新造軍艦の甲板
驚くべき乗組人
電気端艇
艦長室から現はれた三人
大佐と貴婦人と鬼奴
第2回 東亜の戦雲
有明海軍大佐
満洲問題
ロイテル電報
地球の半面は修羅場
日英同盟
露国の戦略
帝国ホテルの馬車
貴婦人の来訪
第3回 外務大臣邸
桃井男爵夫人の帰国
幽霊の様に
外務大臣と海軍大臣
帝国軍艦「うねび」に関する事件
侯爵と伯爵と美人との密談
第4回 軍艦「うねび」事件
日本国民の痛恨
仏国造船所
世界の海上は広大なる魔の淵なり
新造軍艦の初航海
何処へ行つたか分らぬ
奇怪の風聞
第5回 世界徒歩旅行
又々驚くべき事件
帆走船海光丸
稀世の賭事
露国の軍事探偵
冒険奇傑稲村巌太郎
キツネルの出海
海上生活
第6回 南洋貿易船
濠斯太刺利亜洲アルベニー港
東洋銀行
支那海の海図
スマトラ島
同行五人
竜子と浜雄少年
第七回目の航海
柁手と水夫
第7回 人外境の煙
右舷の海上に見える
異形の島
其形巨人の横たはるに似たり
女丈夫
海国日本人
冒険が大好き
風方が弱くなる
異形な人の出現
第8回 異形の外国人
世界各国を経廻る旅商人
丁抹人か露西亜人か
パソシル旅館の主人
潜水夫の化物の様だ
三鞭酒と伊太利の菓子
黒眼鏡を外した
第9回 恐怖すべき三鞭酒
木像の様な男
第二の策略
船室の酒宴
釣床に眠れる水夫
モルナの毒薬
黒死病の死人の様だ
何喰はぬ顔で甲板に急ぐ
第10回 蛇王のマルモー
露国の悪党の異名
当番の水夫頭
面白い話は無いか
淋しい海上に大砲の響
ハテナ疑へば疑ふ程不思議である
第11回 船尾甲板
後檣の陰から
日本語で話せ
無風流だとも
貴方は馬鹿あります
貴様は海賊の様な奴だ
柁手の最後
天にも地にも恐るゝ者なし
第12回 豪傑の昔話
天国に似たる一室
ドブイナ船長室に入来る
曾我兄弟の仇討譚
何か落ちた様な物音
船首の方向が変つた
一寸甲板を見廻つて来る
第13回 短剣と投罠
斜帆に映りし人間の影
亡魂迷ふて居るのではあるまいか
短剣は二つに折れた
大檣に逃昇る悪人
投罠が飛んで来た
第14回 幻の城砦
船首甲板の水夫頭
毒酒の香気を嗅つた丈けで亜然となる
旗と鐘
斜帆に映る影は幻灯に似たり
又もや現はれた二人の大男
怒髪天を衝く
第15回 船長室
宇宙間に存する理外の理
椅子の上に愛らしき二人の児女
甲板の模様を見て来ます
浜雄と竜子とは扉に立寄つた
第16回 武侠日本人
悪人も驚いた美人も驚いた
二人の俘虜
船中残らず殻尽す
蝴蝶の舞ふ様だ
武器を取つて身を守れ
手捕りにして呉れん
第17回 海党夫人
青味を帯びた切先
再び甲板上に走り出た
巌太郎の命令
死んでも死なぬ男
冷然と笑つた
夫人遂に悪人に縛らる
第18回 死せる柁手
紋蔵の憤怒
絶望の声
長い舌を出して鼻の頭を舐めた
鮮血がタラタラ、タラタラと落ちる
白髪も真赤に染まつて居る
第19回 海賊にあらぬ海賊
此大砲も役に立つまい
化け男
露国軍事探偵と噂されたキツ子ル
日本男子の肝玉の見せ処
露西亜人の血と日本人の血と那方が赤い
第20回空前の変怪
柁手の死体は動物電気に掛かつた様に動き出した
全甲板皆驚く蹌踉めきながら悪人を追ふた
永久に安らかなる眠に入れ
第21回 支那海の悲劇
涙はハラハラと甲板に落ちた
欄干の上から身体を揺動かす
小さな姿
人間の運命は神ぞ知る
迹には渦巻がキリキリと巻いて居るばかり
第22回 海底の非凡人
竜宮あらば竜宮の王とならん
渦巻く波間
土耳古の王宮へ売込む積り
露国サマラ山の魔神の妙法
船具室に押込めらる
第23回 死人の山
悪人の祝宴
ドブイナとオネガとヘトロ
皆露国人だ
船首は全く西方を指す
死体を海中に投込む音ドボンドボン
第24回 大海原の歌と踊
柁手の役目
籤を引かう
呑助ドブイナの失敗
二本の火酒の瓶を盗む
牛馬同様の人間共
殺風景極る騒ぎ
変るに早き浮世の事
第25回 酔ふた船
船首の方角が定まらぬ
微塵に砕けて了ふだらう
下甲板の船具室
密閉された艙口
四人は暫時一言も無い
気骨ある男子の涙
第26回大潮流
四面楚歌の声
危険極まる策略
十中八九の死
十中一二の生運
命を天に任せて
浮標で造つた筏
艙口を開きます
第27回 奇なる筏
不思議な処に神の助けが見える
獅子の如き精神を以て鼠の如く縄を噛む
鉞を螺旋と万力
紋蔵の企てとは何事ぞ
早く此船を脱去つて下さい
第28回 朧月夜
海棠夫人等海光丸を脱出す
食物などは入りません
一生の別れとなるかも知れぬ
帆前船は西北の方へ
筏は西南の方へ
すると此一刹那である
奇怪の砲声
第29回 火焔の中の帆前船
噴火山とは思はれぬ
紋蔵船具室を脱出づ
船中に一人も味方は居らぬ
酒顛童子に関する奇説
画に描いてある鬼の様だ
第30回 甲板の奮闘
真の武士は寝首を掻かず
紋藤の鉞
ドブイナの長き櫂
露国人の本性
見苦しき敵の振舞
悪人相応の悪智恵
第31回 空瓶の攻撃
海棠夫人が火を放つたに相違ない
三人は臆病神に誘はれた
竜神が現はれて洪水に漲らしたとて駄目だ
帆布と櫂とを振廻す
第32回 海賊を防ぐ大砲
悪人共の逃仕度
窮鼠猫を噛むの勢
滑車クルクルと廻る
一個の黒い箱
箱の中には五発の弾丸あり
紋蔵砲身を一転す
第33回 同士討の奇観
何物が爆発せしぞ
キツネルは端艇を吊れる綱を握つた
男泣
血迷ふた男
下甲板の焦熱地獄
第34回 海光丸の最後
親分気が違つたか
大砲の筒先を大空に向けて
視ひの砲声ぞ紋蔵とキツネルとの決戦
火薬の爆発
沈没船の跡
第35回 絶海の端艇
再び世に現はれる事はあるまいか
天より降りしか海底より浮出でしか
否々巨人島の方角より来りし也
三人は何処まで押流されて行くものだらう