海のロマンス
1 さらば芙蓉峰
出帆前後
砂取りと水泳
練習生の船内生活
水夫長と木工
美しき珊瑚の墓
さらば芙蓉峰
2 帆船のロマンス
総帆を展いて
船中の音楽と雌猫
風下当番、柁手、見張
草の枕も結ばねば
鰹釣り
霧中号角
陣風
噫七月三十日
帆縫ひ
七擒七縦の妙計
無線電信
水の上で水の苦労
小さきホーム
人食魚来る
海洋の変化
消魂しき警鐘
有人情と非人情
3 アンクルサムと彼の郷土
サンデヱゴ入港
手紙と蜜柑
お世辞縛り
サンデヱゴの名物
船長船に帰らず
先帝を偲び奉る
山田運転士の客死
歛葬遥拝式
都市の飾人形
海軍士官の逃亡
アメリカ女
仮面の使人
己惚挑発策
ヘレン嬢の信仰
邦人の懐郷病
闘牛見物
湖畔行き
ミセス、ホラハン
グラスカツター
ローマランドの一日
ラモナの話
世界一のテントシチー
サンデヱゴ出帆
4 百十七日陸を見ず
沿岸風帯より貿易風帯へ
無風帯
信天翁を釣る
赤道通過
島物語り
咆哮緯度
クリスマスイヴ
餅搗き
氷山の見張り
南溟の元旦
海上の墓場
岬角より岬邑へ
5 南阿の南端
岬邑入港の第一印象
予定航路の変更
癪に触る岬邑
卓子嶺
聯邦下院参観
喧しい選挙法案
フルーツカー(セシルローズを想ふ)
ケープタウン雑記
6 セントヘレナ
セントヘレナまで
五十年前の追憶
物語りの島
奈良の妹から
その土を踏んで
南海の巨人
セントヘレナ奪取法
ミセス、ブリツチヤー
恐ろしきローラー
とり残されし孤島
奈翁の墓
ロングウツドの館
奈翁臨終の室
館を振り返りて
噫、ボナパルト将軍
花雫せよ沈黙の谷
セントヘレナの訣別
7 鹿と亀とカメレオン
寂寞を慰むる花と動物
上甲板の鹿
カメレオンの独語
荷物倉の亀
南大西洋の鱶釣り
8 南米の美都
世界三景の一
港口の怪具足
蛮貊の韻、〓舌の調
雨の伯京
埠頭の浮浪者
リオ市の美観
オビドールのカフヱー
白川大路の美人
美術館の擬ひ物
活動写真と国民性
富籤合衆国
慈善救済の設備
リオ市民の特性
ペトロポリス行
あはれテラノバ
大統領の製造者
下院議員の日給
南米に向く商品
三十二億円の借金
9 惨怛たる航海を続けて
南大西洋の秋
海化物語
怖しき一夜
陣風と虹
喜望峰附近の天候
級友二人を失ふ
10 フリーマントル
暖かき泊の灯
白鳥の流れ
プリンセス劇場
寂しきパースの町
激烈なる排日熱
我濠州の娘よ
印度洋の海化
11 南洋より故国へ
海洋の日没美
美果実る南洋の島
赤道を越えて
微笑みて泣く
あれ芙蓉峰が
鏡ケ浦の抱擁
帰山の途
土産話