図書オオサカ ショウニン タイヘイキ000005548

大阪商人太平記 明治中期篇

サブタイトル1~10
編著者名
宮本 又次 著者
出版者
創元社
出版年月
1961年(昭和36年)9月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
330p
ISBN
NDC(分類)
672
請求記号
672/Mi77
保管場所
地下書庫和図書
内容注記
和書 史料調査会旧蔵資料
目次

第1章 西南戦争後の財界
西南戦争後の不景気
悪質商人横行・商法会議所の設立申請
実業教育と五代
関西貿易社と製銅事業
初の私鉄阪堺鉄道と大阪商船会社の創立
五代と北海道開拓
開拓使払い下げ事件
五代らへ批判集中・国会開設へ
五代の長逝とその性格
久世と金銀分析所
加藤祐一のことども
藤田組の発展
太湖汽船会社と大阪紡績会社
私設鉄道条例と神戸―姫路に鉄道
湊川の改修と宇治川電気
藤田組の鉱業
森林経営・児島湾干拓に着手
玉手弘通
米商会所騒動・堂島相場に不満強まる
新取引所設置・大阪商品取引所のこと
西南戦争後の住友に人材集まる
大阪商船会社創立の人々
大阪商船開業と広瀬宰平
住友の特徴
新家長に隆麿
住友の家憲
伊庭貞剛と商法講習所
貞剛の業績
兼松房次郎のこと
日濠貿易開く兼松
寺村富栄と北州舎
その他の財界人
為替会社廃止と新国立銀行条例を公布
銀行の語源
産業と銀行
第一国立銀行と銀行経営の先達熊谷
手形条例と手形の普及
江越間鉄道の問題
通貨安定
三大橋出現
貿易と社会・新資本勢力の登場
藩閥と銀行・事業手腕家の競争時代へ

第2章 明治中期の実業家
通貨全国統一
産業革命で初の恐慌
市域大拡張
取り付け騒ぎ起こり財界の巨頭倒る
商人の底力
主なる事業家
旧家の潜在力
丁稚から優秀経済人・問屋商人
業界の浮沈目立つ
経済人の出自と性格
松本重太郎、銀行を設立
初めての私鉄、阪堺鉄道を設立
万難排して山陽鉄道
紡績に力こぶ・ビール国産化へ
松本、多趣味な奮闘家
大阪に市電開通・不況と倒産
財界に貢献した松本
豪商出身の田中市兵衛
精悍太っ腹で、港の建設
田中と鉄道、海運では大阪商船を発展さす
「日綿」発足と綿の輸入にも尽力
文字どおり重鎮、新聞事業にも肩入れ
寂しい晩年
木綿問屋出身の岡橋治助
三十四国立銀行の初代頭取
綿紡界の草分け・岡橋、金もうけ主義に徹底
岡橋の隠退
保守と進歩・新知識を供給した外山
河井継之助の死
外山、簿記を勉強、第三十二国立銀行入り
銀行建て直しに敏腕
浪速銀行、明治銀行
大阪倉庫会社
約手をPR
欧米旅行で見聞広め、石油・ビールに注目
貯蓄奨励へ
阪神鉄道創設
大阪舎密工業コークスを製造
外山、私設電話や都市計画に卓見
手堅い経営

第3章 産業と技術
資本の調達、紡績に華族資本、造船業には外資を導入
大阪人の資本
外人指導で技術革新
外人の貢献
キルビー商会
大阪鉄工所・英人ハンターらが開設
乾ドック・大阪鉄工所軌道に乗る
船舶検査規則・促進された洋船建造
ハンター氏
岡島千代造モスリンに新機軸・意表つくPR
舶来にも負けぬ品質良好の島田製ガラス
彩色にも成功
ガスの利用・板ガラスを市販
欧米旅行
新田長次郎、帯革製造に成功
カン詰め
自転車およびゴムマリなどの製造始まる
大阪樹脂製造所
石けん
産業指導の恩人平賀

第4章 綿業成立期の人々
綿業と紡績
画期的な「水車館」島津家が建設
各地に続々紡績工場
三つの源流・民間紡績育てた地勢
豊かな原綿
大阪に集まる綿花と織物・綿番船
織物の不足・渋沢輸入防止に大工場設立
山辺丈夫のイギリス留学
山辺の機械工学専攻
火力を用いる紡績工場
三軒家村に英国風の四階建てレンガ造りの工場
深夜業で生産倍増・電灯見物
原綿調査
自動消火装置
野堂殿と平野紡績
末吉、金沢に応援求む
菊池工務長
菊池、英で研究、めざましい技術習得
菊池、紡績会社から引っぱりだこ。支配人兼任
平野紡、摂津紡に合併・技術者敬遠した大阪商人
阪上綿
平林昌作・謡曲がまとめた尼紡
社長に広岡
福本元之助
田代重右衛門
ウマ合う三人
道修町に摂津紡、先覚者高田が初代社長
腰弁と宴会・竹尾花柳界に幅きかす
三社合併で福島紡、初代は鈴木
近江商人で金巾製織
国富増進念願に、繁栄の推進力―大阪の土性骨
独立独歩の大阪の紡績業

第5章 商業と貿易
問屋の問屋
近代的実業家へ
神官の家に生まれた大三輪兵衛、開国に目覚む
腕きき商人
代判人として
各方面における長兵衛の活躍
大三輪、韓国に招かれ、政治改革などに手腕ふるう
薩摩問屋と土佐問屋
菱垣廻船と樽廻船
北前船
関西汽船同盟
社外船主も根強く育つ・北前船頭大家七平
北前船主広海二三郎
尼崎伊三郎と今西林三郎のことども
大阪の造船王原田十次郎
肥料商の町、靭・永代浜に立ち並ぶ蔵
肥物商人たち
近江商人・松前藩から特典・蝦夷交易で多大な利益
近江商人の千両天びん・ケタはずれの勤勉
近江商人の大阪開店
本町通りの深い軒・追われた古手問屋
本町おおう糸ヘン・稲西屋
丸紅商店・麻布背負い行商
雑貨も直輸出・丸紅商事
綿糸将軍と近江商人の筆頭「阿部一族」
阿部市太郎、細糸製造に成功
八幡商人
中郡出身の人々
織物関係の業種
尾州商人・岩田家
野田吉兵衛、呉服商より立身出世、電灯・綿花会社など創立
吉兵衛、諸会社を創立、輸入抑制に尽力
美濃の農家の出身伊藤万、飛脚屋から唐物屋へ
コウモリガサの発売元祖
伊藤万、仲買人から問屋へ
大和出身の商人たち・竹田忠作
呉服店について
十合・高島屋
大丸
番頭はんと丁稚どん
代表的紙商
鉄商人
影が薄くなった綿商・貿易商人デビュー
御屋敷と御屋敷者
五厘金徴収
輸出入と大阪舶来物品商
海外と直取り引き・日下部貿易圏拡大につくす

第6章 取引所と金融
米穀の売買・阿部彦太郎
しょう油屋を開く司法官出身の玉手弘通
石油会社つくる
米商会所の延命運動と玉手
堂島米穀取引所と玉手
玉手の財界活動
相場仕手に大物ひしめく
今様「天一坊」
取引所を乗っ取る・弱冠二十五歳の松谷元三郎
歴代堂島の理事長
宮津賢次郎
藤本清兵衛
池田半兵衛
雑穀・三品取引所
北浜の株式取引所
株式取引所、株式組織に
仲買人たち
相場師三人男
梅原亀七
株式で財をなした佐伯
三宅実蔵
浜崎永三郎
竹原友三郎
普通銀行乱立
北清事変・未曾有の金融恐慌・支払い停止相次ぐ
その後の鴻池家
鴻池善右衛門・十代目から十一代目
鴻池銀行
二十八年に住銀発足・次第に信託、損保にも。並合業と住友
田辺貞吉
生命保険と弘世
「日本生命」を創立・片岡直温
社長に鴻池

第7章 大阪商人と文化および風俗
独特の町人文化・クロウトはだしの芸能
平瀬露香
博学多才
能楽振興に力こぶ・露香初代の大阪博物場長
露香、金に無とん着・茶道も官休庵、不味に妙境
清廉な田村太兵衛
大阪博物場
投書家
豊田文三郎
実業家が新聞に興味
和とじ新聞・ニュース本位の新聞
朝日新聞と毎日新聞
洋食・洋館熱
明治前、中期の大阪の文芸
明治大阪の能楽
大阪の遊芸
歌舞伎と新派
劇場の経営者たち
義太夫と人形芝居
寄席と見世物
活動写真