現世界鉄腕王独逸皇帝
第1章 興味多き性格
政治舞台の花役者
皇帝と欧羅巴の新聞
世界数千年間の面白き皇帝
虚栄者
表面と裏面
第2章 意外の運命
大なる意外
不用意の即位
新帝と老相
国民の希望
鉄血宰相の頽運
新帝の性格と国家の要求
第3章 老相罷免の計略
悲劇的喜劇
詭計隠謀
秘密の公表
老政治家の物語
ブルム博士の著書―其の大要
老相の忠告
外交意見の相異
外務省の大交迭
社会党に対する意見の衝突
比公の発病
意外なる詔勅
比公の痛憤
鉄血宰相最後の演説
皇帝の態度
老相の味方
皇帝の訪問
皇帝と老相の激論
辞職の強制
大臣の憂慮
辞職の催促
政治的大生涯の終結
第4章 皇帝と人物の任用
人物の賞讃
他愛心と自尊心
四人の宰相
任期の長き大臣
軍人と官吏
貴族と大使
君主の意志
人物に対する敬意の表彰
誇大るな賞讃
伊藤侯に対する讃詞
拉典語の祝電
第5章 波蘭人の忿怨
比公の政策
皇帝の懐柔策
皇帝の態度の急変
大圧制
波蘭人の激昂
墺太利の波蘭人と独帝
皇帝の激怒
欧州に於ける批評
皇帝の演説
皇帝の演説と波蘭人の激昂
示威運動
敵視政策の結果
第6章 皇帝の強敵社会党
当時の態度
皇帝と同盟罷業
万国労働者大会
クルップ工場に於ける演説
政策の激変
社会党勢力の大伸張
社会党と選挙
保守党の恐怖
保護政策
農民党の勢力
保護党の意見
非保護党の希望
皇帝の難位地
両党の不平
第7章 英雄の容貌風釆
容貌の変化
現時の容貌
音声
過去の容貌
ウィルヘルム二世の髯
皇帝の服装
皇帝の友人訪問
三鞭酒の排斥
皇帝の酒量
第8章 家庭の生活
変化多き生活
『フイガロー』記者の記事
日課
骨牌遊び
帝室の費用
皿の蒐集
皇后の宝玉
皇后の服装と皇帝
厳格なる父
皇女
三人の皇子
皇太子皇太子妃
遊行と教育
宮中のクリスマス
皇帝の愛馬
馬の選択
馬車馬
乗用馬
馬の教育
皇帝の馬学に関する智識
第9章 旅行と警察
権威の自覚
皇帝の外出と群衆
警官の群衆制止
警戒の布告
警視総監の責任
地方の行遊
伯林と皇帝
旅行中に於ける議会状況の報告
電報費
宮中電信局
第10章 軍事に対する皇帝の熱心
大婚礼の日の朝
大演習に於ける失錯
皇帝の得意
海軍の演習
最大の快事
皇帝と諸将
軍隊の紀律に対する意見
仏国新聞の評言
第11章 多芸多能の君主
総ての問題に対する意見
音楽の批評
作曲
演劇の批評家
神学の議論
デリッツ教授の新説
皇帝の書簡
政治上の手段
独特の宗教
詩人としての皇帝
第12章 皇帝と恋愛
青年時代に於ける皇帝の生活
絶世の美人
秘密の暴露
ウェーテル夫人の著書の大要
親しき関係
妾の私事
恋の復讐
婦人の写真
指輪を贈る
其後の関係
最初の恋人と最後の恋人
女神よりも美なる伊太利の婦人
巴里微行
RI旅館
柔帽の紳士
突差の質問
急行列車
第13章 現実の超人
最も都合よき友人
神の寵児
独逸民族的精神の鼓吹者
特別の民族
非基督教論
勢力の福音
帝威と神威の調和
神の全権大使
古代の独逸民族
ワグネルの名曲
ウィルヘルム二世の信念とニーツェの思想
超人
英雄崇拝
独逸の神話
独逸民族統一党と皇帝
神の姿の皇帝
第14章 帝国現時の真相
国民的統一
戦勝当時の事情
皇帝の政略
普魯西の位地
諸邦の不平
南部に於ける味方の減少
新聞政略
新聞の皇帝
不思議の新聞
反対新聞
第15章 功名心の将来
海上に於ける功名心
ルイ十四世の覆轍
歴史の無視
埃及に対する垂涎
海上の覇権
二小国併呑の野心
野心の大障害
英仏の同盟
三国同盟の有名無実
新発明の大同盟
対露政策の困難
伊太利の離反
南米に対する企劃
独帝の野心とパナマ運河
モンロー主義の大障害
米独海軍の競争
阿弗利加に於ける余地
南洋諸島
支那に対する独帝の大計画
独仏両国の企業
航業上の大奮発
前途の不定不安
第16章 墺太利は併呑せらるべき乎
ウィルヘルム二世の野心とフランツ、ヨセフ帝
未知数と既知数
独逸の人口と墺太利の人口
墺国に於ける独逸人の勢力
波蘭人の処分
チェック人種
伊太利人
三大困難
墺国併呑政策の遂行を促すべき理由
農産物の不足
地中海に於ける港湾占得の必要
墺匈両国の関係
墺国に於ける独逸主義の勢力の減退
機会
局外列国の要求
多大の難事
五大現象
独逸の損得
夢想
ヌーサンヌ氏の結論
第17章 偉大なる皇帝
皇帝たると同時に大臣
巧妙なる外交
非凡伎量
不休の活動
最大の外交家
皇帝の自信
過度の熱心
近世的思想家
独帝と実業
実業家との交際
商権拡張討議
独逸の科学
総ての発起者
悪口の集注
日本の戦備
理髪店の主人は日本将校
十年後地中海に日本艦隊を見ん
新聞記者は無試験