欧洲戦争中の海上通商 第3巻
第1章 船舶省(自一九一六年十二月至一九一七年四月)
海運問題、運賃、物資、行政
船舶大臣の権能
其の職員と拡張
船腹優先委員会
輸送本部船舶省に移管せらる
港湾及輸送委員会の地位
船舶大臣と商務院との関係
冷凍船腹委員会
船舶省の組織(一九一七年四月)
第2章 船腹問題(一九一七年一月)
輸入制限問題
軍需品積込空積の不足
船腹不足の予想
輸入制限省間委員会
濠洲小麦運送中止
仏伊の需要
聯合国際傭船委員会
希臘船計画
中立船腹配当
運賃制限計画の失敗
潜水艦及通商破壊艦の活躍
聯合国海軍会議
聯合各国の要求加はる
白海プログラム
船腹供給源
第3章 無制限潜水艦戦と中立国への影響(一九一七年二―三月)
独逸の内情
材料、石炭及食物の不足
独逸政府無制限潜水艦戦断行に決す
交通禁止地帯宣言せらる
中立国抗議す
中立船の運航休止
緊急事態の対策
一隻対一隻主義
英国と北方各中立国との関係
諾威船の活躍
和蘭物産運搬船
英蘭両国の軋轢
西班牙との軋轢
鉱石と果実
出入港中立船激減す
仏伊への石炭供給に及ぼす影響
中立船の喪失
米国の対独宣戦
第4章 船腹益不足す―輸入制限せらる(一九一七年二―三月)
独逸の希望と其の正当化
船舶喪失
戦時保険料率騰貴
船腹不足
輸入制限に関する報告
原則と困難
制限の検討
国民生活への影響
独逸に於ける状勢との比較
独逸に於ける小麦粉口糧減額
独逸に於ける金属不足
船腹優先委員会の作業
大不足量
定期船徴発計画
再輸出制限の提案
諸港の状況
通商破壊艦の報道
印度洋の機雷
「ウォルフ」、「メーウェ」及「ゼーアドラー」
「レオパルド」撃沈せらる
第5章 新船建造と船舶輸入(一九一七年一―三月)
生産引続き低下す
造船国営の計画
標準型船
労力及鋼の不足
修理工事の増加
生産の予想
海外船舶購買
米国独船を差押ふ
独逸人其の船を毀傷す
支那独船を差押ふ
船腹供給の予想
第6章 一九一七年四月の陰欝時期
状勢些か改善す
輸入制限の影響
船腹不足量の予想
船舶省の提案
潜水艦の活躍大いに加はる
各接近路海面に於ける喪失劇甚
戦時保険料率又々騰貴
三箇月間の喪失
喪失率の向上
輸入不足量の予想
中立国及聯合国の船舶
武装商船の喪失
船団護衛の提唱
船団護衛実施上の困難
仏国石炭貿易に於ける船団護衛
北欧船団
第7章 喪失船代換の努力(一九一七年三―五月)
更に敵船を差押ふ
早速間に合ふものなし
船舶購買の進捗
米国造船計画
標準型に関する論争
鋼の欠乏劇甚
修理促進
造船管理海軍本部に移管せらる
第8章 定期船徴発計画(一九一七年二―七月)
定期船徴発の困難
計画の概要
北大西洋通商の特殊困難
各定期線との交渉
条件は追て協定することとして計画実施せらる
定期船徴発委員会
航路は輸入上の要求のみに基き調節せらる
大西洋集中
輸入優先目録
輸出への影響
印度通商に対する特別準備
織物原料輸出委員会
各種通商に於ける優先目録と運輸
大西洋集中の程度
第9章 船団護衛制度の採用(一九一七年五―八月)
保護を要する航海数
護衛船団委員会の報告
試行船団
各接近路海面に於ける喪失依然劇甚
北大西洋船団の濫觴
制度拡張
其の成功
大西洋中部に於ける潜水艦
ダカール及シーエラ・リーオニー両船団
北大西洋帰航船団の改組
出航船団設置
「ウォルフ」の経歴
「ゼーアドラー」の難破
定期船徴発交渉の進捗
国営保険計画の修正
護衛船団に於ける喪失
第10章 中立船腹協定(一九一七年四―七月)
中立船の喪失
一隻対一隻主義、燃料炭圧迫及徴発
諾威との船腹協定交渉
瑞典とのコグルンド協定
西班牙との船腹交渉決裂す
丁抹との船腹協定成立す
諾威協定成立
中立船腹状勢概観
第11章 運送力と輸入(一九一七年二―七月)
六箇月間の喪失
使用し得べき船腹の総減少量
白海プログラムの実施
聯合各国の要求と運輸
諸港の状況
船舶省港湾部及内国貿易部
運送労務兵大隊の作業
港湾状況の改善
輸入制限の効果
米国に於ける船舶省出張所
入港隻数と輸入
穀物
獣肉と隔離艙設備船腹
材料
棉花管理部
燃料油危機
燃料油輸送に複底の利用
輸出と再輸出
独逸に於ける状勢
羅馬尼よりの供給の価値
食物及材料の欠乏劇甚なり
輸送系統の衰退
油供給
第12章 護衛船団と廻船(一九一七年八―十一月)
船団護衛制度採用後喪失減少す
地中海の喪失劇甚
地中海通過船団
蘇士航路への復帰に由る運送力利得
地中海局地船団
敵水上艦の北欧船団襲撃
船団護衛制度採用以来各海面に於ける喪失
船団護衛制度の廻船速度に及ぼせる効果
大西洋通商に於ける一往復航海の長さ加はる
入港隻数と輸入
獣肉供給上の不安
原料品の供給
一九一八年度不足量予想
廻船速度向上の必要
リヴァプール護衛船団委員会の設立
港湾及輸送委員会の作業
西海岸諸港使用度の増加
喪失更に低下す
第13章 喪失船舶代換の進捗(一九一七年五―十一月)
海軍艦政本部の組織
新プログラム
鋼及労力の不足
造船所拡張
国立造船所
標準型の改正
標準型油槽船
米国造船計画
米国国内造船所にて製造中の英船を徴発す
敵国船腹の利用
中立船腹の供給
第14章 輸出禁止制度(一九一七年六―十一月)
丁抹物産獲得抗争
丁抹向蒭秣及肥料の禁輸
米国と中立国
米国の輸出と燃料炭供給制限
諾威船腹に関する英米協定
北方中立国に対する一般禁輸
独逸より中立国への輸出
独逸に於ける油及石炭の欠乏
輸出禁止が対敵供給に及ぼせる影響
海軍の作業を減ぜしむることに於ける効果
北方哨戒隊の撤去
第15章 聯合国際計画(一九一七年十一―十二月)
仏伊両国の凶作
世界的穀物不足
現在の聯合国際購買及船腹組織
露国の革命と白海プログラム
十一月三日の聯合国際食糧協定
巴里聯合国会議
船腹状勢と輸入上の要求
不足の程度
米国陸兵輸送
船腹に付ての援助を米国に要請す
聯合国際船腹及輸入管理法決定す
第16章 船腹と喪失(自一九一七年十一月至一九一八年一月)
大西洋集中の作用
獣肉貿易に於ける副産物問題
チャイナ・ミュチュアル汽船会社船舶大臣を相手取りて行政裁判を仰ぐ
定期船徴発計画決定の結果
協定項目に調印せらる
潜水艦陸岸附近に活躍す
地中海に於ける喪失
北欧船団の改組
造船生産高
累積的不足
聯合国船及中立船の使用
中立船舶に関する米国との協定
輸出禁止の効果
瑞典との仮協定
和蘭との交渉
第17章 輸入の減少(自一九一七年八月至一九一八年一月)
空船航海の減少
食糧及材料の供給
隔離艙設備船腹と聯合国の獣肉供給
輸出の減少
再輸出制限
輸出貿易の方向換
仏伊両国の輸入
聯合国の財政状態
第18章 大西洋集中の強化(一九一八年二―三月)
第二輸入制限委員会
大不足予想せらる
穀物プログラム
米国諸港の擁塞
貯蔵量の状況
獣肉プログラム
副産物
北大西洋に於ける船腹増加
地中海及英本国海面に於ける潜水艦の活躍
「ウォルフ」キールに帰着す
其の経歴
アゾーア群島附近の潜水艦
リオ船団
ピルリー卿商船建造監督長官に任命せらる
蘭船に関する改正提案
第19章 聯合国海上輸送会議(一九一八年二―三月)
会議及執行部の組織
他の聯合国際団体との関係
合同輸入量の不足
米国船腹其の軍事プログラムに吸収せらる
伊国石炭プログラム
蘭船徴発
独軍の攻勢が船腹状勢に及ぼせし結果
仏伊両国の石炭供給
米国陸兵輸送
船腹経済
聯合国際仮プログラム
輸送会議プログラムの改訂を勧告す
聯合国際傭船
中立船プール
第20章 海運組織の改善(一九一八年三―七月)
プレート穀物貿易の為のリオ船団
英本国海面に於ける新配備
ゼーブルッゲ及オステンドの閉塞
喪失への影響
地中海に於ける組織改善
北大西洋諸船団の配備換
リヴァプール護衛船団委員会の作業
紐育護衛船団委員会
廻船の改善
棉花輸入減
仏伊両国へ穀物転向
グレート・ブリテンの犠牲
燃料炭供給(殊にリオ船団に対する)上の困難
隔離艙設備船腹の分配換
オーストララシア獣肉締め出さる
船舶運営部の発達
中立船プール使用
第21章 分配と運送力(一九一八年二―七月)
諸港に於ける労力供給難
車輌の衰朽
転向の可能性大ならず
鉄道及運河運輸に於ける運送労務兵大隊
内国貿易部の作業
内国貿易輸送管理委員会
不必要なる運搬の回避
刑罰料金制の好結果
ベーコン供給過多
一般状勢
入港船数と輸入
廻船改善の重要性
第22章 露国崩潰の反動(一九一八年一―七月)
露国瓦解の経済的要素
独逸ウクライナ協定
独逸人の過大楽観
墺国はウクライナよりの供給に依り救はる
財政及輸送難
羅馬尼の凶作
独逸人の意気沮喪す
輸出禁止の北方中立国に及ぼせる結果
諾米協定
瑞典との協定
経済的圧迫強化
英船露国より脱出す
露船徴発
露国脱退の一般的結果
第23章 陸兵輸送と輸入(一九一八年七―八月)
喪失依然減少す
米国沿岸の敵潜
鉱石貿易船中の喪失減少す
造船生産高増加す
船腹状勢
修理中なる船の割合
米国陸兵輸送の規模増大
輸入プログラム委員会
穀物
石炭
聯合国の為の新サーヴィス
船腹プールに対する英国の寄与
聯合各国の輸入プログラム
米国其の陸軍への供給に付援助を要求す
第24章 軍需品食糧よりも優先の地位を付与せらる(一九一八年八―九月)
米国の要求の影響
船腹経済
諸港の労働争議
入港船数と輸入
鉱石
穀物
米国陸兵輸送と獣肉供給
生活費の騰貴続く
聯合各国の輸入プログラム
軍需品に優先的地位付与せらる
食糧供給量及貯蔵量削減せらる
第25章 最終期(一九一八年九―十一月)
船腹経済
北大西洋の廻船改善す
喪失の激減
米国沿岸の機雷
陸上に於ける聯合軍の攻勢
中欧両国の危険なる経済状勢
ウクライナよりの期待裏切らる
勃牙利崩潰の影響
独逸の油餓饉
鉄道、鉱山及産業の衰退
陸軍用材料の不足
経済状勢及作戦の反動
墺国に於ける饑饉、疾病及分解
潜水艦戦の失敗
聯合各国政府の不安
船腹の需給
休戦
第26章 休戦の後
休戦時に於ける聯合側の地位
英国の食糧及材料供給
輸出頻りに減ず
仏伊両国の地位
将来の予想
中欧両国との対照
船舶管理の緩和
船腹不足
敵船取得
独船引渡の遅延
対独食糧供給
船腹及財政難
第27章 戦争の遺贈物
独逸に於ける経済的圧迫の結果
食糧供給及生産
産業と輸送
財政
死亡率と疾病
回復力
墺露両国に於ける経済的混沌状態
海上戦争の影響せる程度
白仏両国の状態
侵襲の結果と海上戦争の結果とを差別する必要
伊太利の状態
グレート・ブリテンの状態
船舶と造船
食糧供給
産業
港と鉄道
輸出
通商の方向換
財政
市場喪失
世界状勢
結論
附録(諸表・図表),地図あり