図書アア コノ イッセン000004030

嗚呼此一戦

サブタイトル1~10
編著者名
セメヨーノフ ウラジミル 著者/山口 虎雄 訳者
出版者
博文館
出版年月
1912年(明治45年)6月
大きさ(縦×横)cm
23×
ページ
187p
ISBN
NDC(分類)
986
請求記号
986/Se52
保管場所
地下書庫和図書
内容注記
折り込図(1枚):日露両国艦隊航跡図
和書 史料調査会旧蔵資料
目次

1 死地に近き蹌踉艦隊
僚船との悲しき訣別
海上生活者の至情
堂々たる艦列
艦船配置と戦闘準備
特殊規定の省略
不一致なる艦隊
悲哀史と殉職録
日本沿岸通過の用意
烏合の艦隊たる実例
厄介なるネポカトフ艦隊
日本艦隊の精神的結合
ロ提督の想定
2 悲痛なる大演説
戦前の士気
旅立の用意
讖占はありませぬか
対島沖に会戦すべき日本海軍力の想像
東海岸周航の不可能
艦隊通航の最良水道
東郷は今何れに在る
第一の僥倖と冒険の絶頂
戦勝は思ひも寄らぬたゞ逸走するのみである
最も恐るべき水雷の夜襲
只一片の空頼み
3 静寂なる戦前の一夜
運命は尚ほ有す
無線電信の感受
通信漸く繁し
水雷攻撃の防備
万籟寂たる甲板上の光景
凄まじき機関室の光景
一様なる戦前の活動
恐ろしき船の精霊
機関部員の激昂
平生に異る寂しき士官室
独逸納めの下等石炭
心細き石炭の積載量
前艦橋に於ける深夜の提督と艦長
もう首尾よく通過し得るに違ひない
艦長の楽天観
悲壮なる法心
4 戦機刻々迫り来る
遂に日本艦隊に発見さる
和泉艦現はる
巨砲は口を仰ぐ
快速巡洋艦の欠乏
勢力の集中
敵艦続々出動し来る
戦闘準備の隊列
不統一なる不慮の発砲
対島水道の中央に入る
此日は露帝の戴冠式紀念日
日本巡洋艦隊再び現はる
見苦しき隊列変換の不結果
日本主戦艦隊の出動
忘れ難なの敵の戦艦
余の不確定なる地位
旅順在陣の老練家
戦闘記録係としての任務
5 砲火始めて相接はる
今に悲惨のおまゝ事
日本艦隊真意の不明
益々奇怪なる日本艦隊の運動
大胆なる冒険の意義
只管に神の冥助
紫電一閃第一発
無効なる露艦の砲弾
日本艦隊始めて砲門を開く
猛烈なる敵弾の爆発
艦長室に命中
初戦者の喪神及び其の変化
我艦最初の発火と余が最初の負傷
舳部デツクケビンの惨状
八月十日の海戦との比較
記録し能はざる程の猛射
砲弾は悉く是れ水雷の如し
鋼鉄も亦燃ゆ
前代未聞の新火薬
司令塔内の提督と艦長
静粛なる司令塔内の動作
余が心中の祈念
正々堂々たる敵状
虐殺である嬲殺である
6 噫壮烈吁惨烈
十二吋砲塔へ落下
艦上交通の困難
副長の戦死
艦員の減少
唯一の予備員
消防の天幸
山海の珍味
健気なる老牧師
最も通暁せる機関官の戦死
心憎き敵艦の安態
信号機の全滅
左舷艦尾砲塔の壊滅
計の出づる所なき司令官
7 火の海と鉄の風
彼我艦隊の接近
無算定の戦法
傷ける艦長の墜落
船尾砲台の破壊と前部烟突の倒潰
柁が利かなくなつた
隊列の太だしき混乱
心細き万一の場合
火と鉄との旋風
日本艦隊の記録
天晴なるスワロフの殉職
焼海爛池の窮境
守護神室の平静
戦敗兵員の心理状態
尊き信念のまゝに逝かしめよ
薄鉄一枚を隔てゝ焦熱地獄
8艦隊幹部潰滅
司令塔は如何に!
艦橋右翼部の全部破壊
残存せる砲門の破壊
司令塔には誰れも居ませんよ
提督は何処だらう
余の大負傷
戦争と感覚の心理
酸鼻すべき負傷者の充満
提督以下の艦隊幹部負傷
三席大尉の艦長代理
司令部の転徒
負傷せる提督の態度
又もや提督の痛傷
伝令機関の皆無
到底真情を伝へ難し
已むを得ざる弾丸の投棄
9 艦隊の四分五裂
嚮導艦の転徒
愚なる明白の疑問
スワロフに代はるアレクサンドル
オスラビヤの滅亡
東郷麾下の一斉回頭
日本艦隊の一時混乱
惨状歴々たる我等の僚艦
艦隊の四分五裂
惨酷なる記念
精力足らざる也
猶ほ自ら絶望を言ふ能はざるか
敵は最早や運動のみ戦闘にあらず
最後の砲塔破壊
潮水侵入し来る
残存兵員の喪神
突然起るウラーの祝声
憐れむべき一時の空元気
10 万事休す矣
出羽艦隊の来襲
肉片をも止めぬ艦長の惨死
鉄製の経帷子
士気の旺盛
此方に中れは被方にも
敵水雷艦の襲来
水雷攻撃に対する防禦力
敵弾爆発力の猛烈なる明徴
非尋常の心理状態
飄軽なる一少尉補
士官室の消滅
尚ほも火災との奮闘
艦内硝薬の炸裂
11 棄てられたる残骸
又もや例の大皮鞄
運命は一たび幸せんとす
上村提督の殊功
片岡艦隊との接触
僚艦との再会
機関部不能となる
駆遂艦の救援
負傷後の提督
余の負傷は漸く疼痛を加ふ
カムチヤツカの最後
端艇なきを如何にせん
猶ほ提督の有せし抱懐
提督移乗の工夫
提督人事不省に陥る
二度と出来ない離れ技
12 悲劇の最後の一齣
巨大なる残骸を見棄て去る
艦に残りて殉する勇士
訣別のウラー
今後の問題
意外に重き提督の負傷
移艇後の提督
提督最後の命令
非常なる艇内の雑踏
我が艦隊の状況
オスラビヤ最後の物語
ボロヂノの最後
敵水雷艇の夜襲
余が最後の擱筆
スワロフの最後
跋語の代りに(床上の夢語にて)
日本海々戦に於ける日露両軍の勢力