征清戦史 下巻
第1章 奉公博愛事業
日本赤十字社の沿革
日本赤十字社の特質
日本赤十字社議員及其支部委員部正副長氏名
開戦前後の措置及日那瓦万国中央赤十字社との往復及各国赤十字社との関係
戦時編制及陸軍官衛との関係
恤兵監と赤十字本社臨時議会
野戦衛生長官と理事首長の関係
兵站軍医部長と理事者の関係
陸軍の戦時衛生事業編制に於ける赤十字社人員の地位
赤十字社人員の使用区域
赤十字社員の紀律
赤十字社人員の給与
戦時準備の人員材料
戦地派遣第一救護員の事業
仁用に於ける救護事業
平壌に於ける救護事業
南浦に於ける救護事業
義州に於ける救護事業
竜川に於ける救護事業
〓山に於ける救護事業
戦地派遣第二救護員の事業
漁隠洞に於ける救護事業
耳湖浦に於ける救護事業
柳樹屯に於ける救護事業
旅順口に於ける救護事業
金州に於ける救護事業
戦地派遣第三救護員の事業
大孤山に於ける救護事業
土城子に於ける救護事業
青堆子に於ける救護事業
昌〓に於ける救護事業
海上に於ける救護事業
第一回陸軍患者輸送及船内衛生事務幇助
第二回陸軍患者輸送及船内衛生事務幇助
陸軍予備病院に於ける事業
広島陸軍予備病院に於ける勤務
東京予備病院に於ける救護事務
松山陸軍予備病院に於ける勤務
名古屋及豊橋陸軍予備病院に於ける勤務
熊本陸軍予備病院に於ける勤務
小倉陸軍予備病院に於ける勤務
福岡陸軍予備病院に於ける勤務
九亀陸軍予備病院に於ける勤務
仙台陸軍予備病院に於ける勤務
俘虜傷病患者救護事業
東京に於ける俘虜患者救護事務
名古屋に於ける俘虜患者救護事務
豊橋に於ける俘虜患者救護事務
大阪に於ける俘虜患者救護事務
停車場に於ける患者休養及犒軍事業
恤兵品取扱
患者慰問
篤志看護婦人会
救護資寄附
会計
救護員死亡者の救恤
日本赤十字社に於ける詔勅及令旨論功行賞
日本赤十字社事業に関する篤志者の美談
貧困なる老婆縄を綯ひて寄附金を作る
孤独の一女己を棄てゝ其志を成す
奇特なる学生
幼童の博愛心
赤貧の老女衣食を節して仁慈の志を成す
殊勝なる母子
岩崎看護婦と其父
第2章 船舶輸送
征清戦役に於ける日本郵船会社船舶の行動
乗船準備
船舶の供給
海員の補充
船舶の補修
焚料の蓄積
糧食の準備
材料の搭載
馬匹の搭載
兵員の乗船
船中の勤務注意
輸送の実況
混成旅団の輸送
第五師団に於ける第二次の輸送
第五師団の釜山元山仁川間に於ける輸送
第五師団残部隊の輸送
第一軍司令部及第三師団第六旅団の仁川輸送第三師団第五旅団の元山輸送並に第六師団混成旅団の仁川輸送
第二軍司令部及第一師団の金州半島に於ける輸送
第二師団及第六師団の栄城湾に於ける輸送
近衛師団及第四師団の大連湾に於ける輸送
澎湖島に向へる混成枝隊の輸送
近衛師団及第二師団の台湾輸送
艦隊の援助
巡洋艦代用海軍御用船
海軍工作船
海軍運送船
海軍病院船
揚陸
大同江に於ける揚陸
花園口に於ける揚陸
貔子窩に於ける揚陸
大連湾に於ける揚陸
栄城湾に於ける揚陸
日本郵船会社の由来及其戦時に於ける内外策応
船舶供給の経営
海員補充に関する苦心
東京市民に対する糧米の供給
日本郵船株式会社社員の勤労及び受賞
現在海運の実力及将来拡張の必要
戦役前の船舶力
戦役中購入の船数及び其噸数
戦後増加の船舶を以て輸送し得べき軍団の数
郵船会社の現在航路
欧洲航路の景況
結論
第3章 鉄道輸送
概論
運搬力
営業線哩数及単複線の部分
所有車輌数
一日列車走行哩数
輸送の準備及制定の事項
大輸送施行の計画方針
線路車輌に関する準備
大輸送事務の統一
大輸送運賃の一定
車輌搭載量其他運転上の安全に関する事項の一定
軍事輸送の状況
師団大輸送
凱旋軍隊輸送
近衛師団の凱旋輸送
戦役中に於ける鉄道輸送総数量
輸送の一般並に運輸に及ぼしたる影響
第4章 戦時経済
日本銀行の創立
金融を便易にする事
国立銀行諸会社等の資力を拡張する事
金利を低減する事
中央銀行を設立し行務整頓の日に至らば大蔵省事務の中央銀行に託して弊害なきものは分つて之に付する事
外国手形割引の事
日本銀行成立より征清役軍資供給に至る迄の状勢
日本銀行に於ける軍資の供給及第一回軍事公債募集の挙行
日本銀行外債募集の排斥及第二回軍事公債募集の挙行
市場金融の整理
第5章 戦時交通
野戦郵便及為替貯金
国用郵便と野戦郵便の聯絡
野戦郵便業務
野戦郵便物の総計及吏員一名の取扱高平均数
野戦郵便為替貯金
野戦電信事業
野戦電信隊
通信所の配置
通信及材料
被害及保護
軍事郵便物の免税
第6章 兵站事業
成歓牙山攻撃前後に於ける兵站勤務
徴発人馬の逃走
竹内兵站監の仁川に於ける演説
平壌攻撃前後に於ける兵站勤務
混成旅団及師団本隊に於ける兵站勤務
朔寧支隊に於ける兵站勤務
元山支隊に於ける兵站勤務
軍司令部に於ける兵站勤務
兵站勤務繁劇の一斑
第一軍に於ける兵站勤務
第二軍に於ける兵站勤務
第7章 戦時衛生事業
征清役に於ける野戦衛生諸機関の設備及諸勤務
兵站病院の所在地及患者収容数
敵兵負傷者の救護
清国に於ける寒気防禦法及凱旋兵員の検衛
軍人軍属に於ける帰郷療養並に給与
第一軍に於ける衛生勤務
第二軍に於ける衛生勤務
第一第二両軍の共同戦闘に於ける衛生勤務
篤志看護婦の美談
仁川居留民の篤志看護婦
第8章 占領地行政
敵地占領の要義
占領地に於ける行政機関の編制
第一軍に於ける占領地の行政
第二軍占領地に於ける行政
占領地に於ける総督部の設置
占領地に於ける地方名望家の利用処弁
金州城行政庁に於ける公衆衛生の強制的方策
占領地に於ける司法処分
第9章 俘虜及敵の負傷者処理
俘虜の要義
征清戦役間に於ける捕獲俘虜の処理
征清戦役間に於ける敵の降伏俘虜の処理
征清戦役間敵の負傷者の処理
俘虜の放還
第10章 征清戦役中に於ける戦死者の処理
第11章 戦時敵国及局外中立国の船舶に対する処理
征清戦役の当時捕獲審検令の公布及捕獲審検所の開設職員の任命
征清戦役の当時に於ける戦時禁制品の設定
征清戦役に於ける臨検及捕獲規程の要義附敵船図南号事件並に敵地灯台の保護
征清戦役間に於ける敵船及中立国船舶に対する臨検捕獲の実行
仏国郵船シドニー号の捕獲
敵船康湾号の捕獲
英国船盆生号の捕獲
第12章 征清戦役間敵地に於ける鹵獲及徴発
鹵獲及徴発の要領
我征清軍に於ける戦利品鹵獲後の処理
敵地に於ける社寺学校及民政に関する造営物の保護
我征清軍に於ける陸軍戦利品に関する最終の処分
我征清戦役に際し内国及朝鮮国並に清国に於ける徴発
第13章 征清戦役間に於ける憲兵
平時に於ける憲兵の編制及職務並に戦時憲兵職務の要領
征清戦役間戦地に於ける憲兵の配置及職務
第14章 新聞紙雑誌の取締
第15章 臨時帝国議会
臨時帝国議会の召集
征清戦役に対する日本帝国臣民意思の一致
広島に於ける臨時帝国議会
十月十九日に於ける貴族院
十月十九日に於ける衆議院
十月廿日に於ける衆議院及予算委員会の情況
十月廿一日に於ける貴族院
十月廿一日に於ける衆議院
臨時帝国議会の閉会
第16章 御聖徳
大元帥陛下の御聖徳
皇后陛下の御令徳
皇太子殿下の御令徳
第17章 皇族及将校の伝
皇族
故参謀総長陸軍大将大勲位功二級熾仁親王殿下
故近衛師団長陸軍大将大勲位功三級能久親王殿下
陸海軍将官
故陸軍大将子爵川上操六君
故陸軍中将子爵山地元治君
故海軍中将男爵坪井航三君
故陸軍少将男爵山根信成君
故陸軍少将大寺安純君
故陸軍少将福原豊功君
海軍将校
故海軍少佐阪本八郎太氏
故海軍大尉高橋義篤氏
故海軍大尉志摩清直氏
故海軍大尉中野信陽氏
故海軍大尉瀬之口覚四郎氏
故海軍大尉永田廉平氏
故海軍大軍医三宅貞造氏
故海軍大主計石塚鋳太氏
故海軍少尉鈴木虎十郎氏
故海軍少尉伊東満嘉記氏
故海軍少尉浅尾重行氏
故海軍少軍医村越千代吉氏
故海軍少尉候補生橋口藤吉氏
故海軍少尉候補生大石馨氏
陸軍将校
故陸軍砲兵中佐福家安定氏
故陸軍歩兵中佐今田唯一氏
故陸軍歩兵少佐半田隆時氏
故陸軍歩兵少佐安満伸愛氏
故陸軍歩兵少佐山本路郷氏
故陸軍歩兵少佐花岡正貞氏
故陸軍歩兵少佐田上覚氏
故陸軍歩兵少佐榊原忠誠氏
故陸軍騎兵大尉竹内盛雅氏
故陸軍歩兵大尉松下綱業氏
故陸軍砲兵大尉山本忠知氏
故陸軍歩兵大尉新保正氏
故陸軍歩兵大尉金藤之明氏
故陸軍歩兵大尉石黒重煕氏
故陸軍歩兵大尉町田実義氏
故陸軍歩兵大尉斎藤正起氏
故陸軍歩兵大尉可児市太氏
故陸軍歩兵大尉林久実氏
故陸軍歩兵大尉松崎直臣氏
故陸軍歩兵大尉岩根常重氏
故陸軍歩兵大尉中万徳次氏
故陸軍歩兵大尉川崎四郎氏
故陸軍砲兵大尉関谷豁氏
故陸軍一等軍医正山田弘氏
故陸軍歩兵中尉時山〓造氏
故陸軍歩兵中尉細井有順氏
故陸軍歩兵中尉鶴岡信一氏
故陸軍歩兵中尉山県駒喜氏
故陸軍歩兵中尉今井健氏
故陸軍歩兵中尉青木織之助氏
故陸軍歩兵中尉柴山勇吉氏
故陸軍歩兵中尉浅田丹治氏
故陸軍歩兵中尉神田音熊氏
故陸軍歩兵中尉林田遊亀氏
故陸軍歩兵中尉町口熊槌氏
故陸軍歩兵中尉樺山勇輔氏
故陸軍砲兵中尉西山亀吉氏
故陸軍歩兵中尉白川震一郎氏
故陸軍歩兵中尉貴島勇次郎氏
故陸軍歩兵中尉宮川進氏
故陸軍歩兵中尉青山忠次氏
故陸軍歩兵中尉亀山都太郎氏
故陸軍歩兵中尉守永直一氏
故陸軍歩兵中尉柳原楠次氏
故陸軍歩兵少尉平野永次氏
故陸軍砲兵少尉佐藤毅氏
故陸軍歩兵少尉藤村平三氏
故陸軍騎兵少尉竹内英男氏
故陸軍歩兵少尉長崎武之助氏
故陸軍歩兵少尉新畑延氏
故陸軍歩兵少尉田中時哉氏
故陸軍歩兵少尉三浦吉太郎氏
故陸軍歩兵少尉桂安雄氏
故陸軍軍三等軍医柴田鉱太郎氏
故陸軍歩兵見習士官熊谷哲氏
第18章 通訳官
宗方小太郎氏
故鐘崎三郎氏
向野堅一氏
故大熊鵬氏
故山崎羔三郎氏
故赤津仁作氏
故佐藤源太郎氏
故藤城亀彦氏
第19章 征清戦役間陸海軍に於ける恤兵献金献品
第20章 国民の志気附外国人の義挙
野津陸軍大将の母堂
乃木陸軍少将家族の美挙
大迫陸軍少将の夫人
佐藤陸軍大佐夫人の美挙
陸軍工兵大尉北川夫人
海軍々医少監木村荘介氏の厳父
勇壮なる古川藤吉の老母
賢祖母三好きみ名刀を授けて愛孫の従軍を励ます
森口喜助の慈母病を隠して其子の出征を送る
真正なる兵士の母美木マス女
亡夫も亦地下に首肯すべし
出征者の家族に対する救助
従軍者をして後顧の患なからしむ
其志気を鼓舞して家族を慰問す
吉見村人民の義挙
慰問品と水戸烈侯
授業料を挙けて陸海軍両省に献納す
数十校聯合して醵金四回に及ぶ
一町村民の軍人及其家族の優遇
身に余裕なきを以て各自に夜業を営む
献金の為衣服の新調を廃す
厳寒を予想して防寒衣を贈る
新聞を戦地に贈りて陣中の無聊を慰む
戦死者の冥福を祈り参詣者に献金を勧む
一村浪費を節約して金品を献ず
士族授産金を割きて従軍の家族を扶助す
月俸百分の三を醵出して海陸両軍に献ず
法会に得たる余財を献ず
村会満場一致を以て献金を可決す
出征兵員に家族の扶助を約す
献納品を以て志気を奮励す
少女幻灯に感して貯金を軍資に献ず
忠誠仁慈なる医師辻俊司氏
防寒用短胴衣の献納
八十四歳の老翁就業の貯余を献納す
千葉県香取郡十余島村に於ける奨励義会
私費を以て看護婦となり渡韓す
外征将士の労苦を想ふて自家醸造の酒を献ず
伊東子爵遊学に際して出征軍人に贈与すべきの慰労金を各村長に托す
従軍者の優待家族の扶助
尽忠報国の赤誠
報効の機
小学生徒課業の余暇を以て手工品を作製す
武揚協会の征清戦役に対する美挙
苦力を以て得たる金員を献納す
青年団体の維持費を割きて献納す
宣戦の詔勅を奉読し義金を募集す
無賃にて所有地を軍事上に使用せられんことを出願す
貞実の婦女軍資を献納す
貞烈なる軍人の妻女
丁稚貯金を挙げて軍資に献納す
幼童其貯金を擲て従軍者の家族を扶助す
少女軍資を献ず
艀船を粥ぎて軍資を献ず
老婆病を勤めて報効の至誠を致す
盲人の赤誠
堅忍清廉の賢母扶助を辞して其子の面目を保たしむ
盲人草鞋を売却し其所得を献ず
婦女共同賃職して其所得金を海軍々資に献ず
孝女貧苦を忍びて献金をなす
農夫牛を粥ぎて献金を為す
食を節して其余剰を軍資に献ず
赤誠数日の飢をも憂はず従軍家族の困難を救助せんとす
賃銀を得て献金を整ふ
入監苦役中に習得せし業務より得たる金員を献納す
女髪結の母子協力して凱旋軍人に団扇を送る
罪過を悔ひて監獄長に献金を委托す
匿名軍資の献納
赤誠の一滴
書籍を售りて得たる金員を献納す
宅地を売却して献金を為す
兵役の不合格を遺憾とし献金す
自己の献金を割譲して全村一致献金の美挙を遂げしむ
搗栗若千俵を購ひて出征軍人に贈る
報公の心意内憂を顧みるの遑なし
舎営兵士を優待す
釜山の我居留民軍艦を歓迎す
釜山婦人会の美挙
在外日本臣民の軍資献金
桑港に於ける日本報国義会
在外居留日本帝国臣民の報効
戦捷を祝して陸海両軍に感謝状を贈呈す
在外帝国臣民義勇隊を組織せんとす
小学生徒協同して貯蓄金を献ず
戦勝を祝して物品を献す
車夫協同積立金を報国の為に献納す
尼講積立金を軍資に献ず
千島報効義会員の覚悟
愛馬を売て軍資を献ず
北海道小樽高島両郡民の至誠
賢母愛児を励ます
殊勝なる婦人の美挙
賢母其子を訓戒す
少年子弟貯金を献納す
殊勝なる少年子弟の献金
赤貧の一家族挙て献金す
労役を約し賃金を前借して海陸両軍省に献ず
従軍者の家族扶助金を辞す
老婆三十年来の貯金を海陸軍資に献納す
我名誉領事海陸軍々資を献ず
外国人父子我黄海の戦捷を祝し物品を寄贈す
横浜居留外国人の義挙
英国人の養女従軍者の家族を憐む
墺国公使我従軍者の家族に餅を贈る
慈善音楽会を開きて其収益を赤十字社に寄贈す
雇人献金の為薮入の浪費を省く
葬礼の費用を省かしめて慈善事業を幇助す
治療材料を我赤十字社病院に寄贈す
部署を分ちて各予備病院を慰問す
往復軍人の疾病に罹るものを救護す
返信を送りて児の志気を励ます
感謝状を海陸両軍に贈る
職員生徒相一致して献金を為す
下足料を挙げて聴衆一般の義金と為す
男女の生徒各業を励みて献金を謀る
予備金を割て献納に供ふ
小童納豆を売りて献金を志す
山内家の美挙
池田家の美挙
鍋島家の美挙
前田家の美挙
第21章 征清戦役間に於ける従軍布教
我帝国の宗教上に対する関係
軍隊と宗教との関係
神道沿革の概要
神道各教派の従軍布教
神道本局…附天理教会
神道神宮教…今神宮奉斎会
神道実行教
神道金光教会
日本帝国に於ける仏教沿革の概要
天台宗
真言宗
浄土宗
臨済宗
曹洞宗
真宗本願寺派本願寺
真宗大谷派本願寺
日蓮宗
第22章 雑録
戒厳令の施行
全国各新聞社に於ける特派従軍通信記者
討清軍歌