謀略の上海

序（辻政信）
１　血みどろの地下戦
奇怪な暗殺事件
藍衣社対『七十六号』
２　土肥原工作の崩壊
北支軍の直訴電報
呉佩孚擁立の新工作
土肥原工作の失敗
３　テロにはテロを
重光堂の訪問者
丁黙邨と李士群
上海テロの元兇
蛇の道は蛇
４　拳銃には拳銃を
租界をめぐる紛争
楡の木の下の戦慄
李士群一家の歓待ぶり
国民党の更生運動
上海を支配する重慶テロ
対重慶の特務工作
地獄を生むもの
疑いは果てしなく
５　『七十六号』挑戦す
影佐軍務課長の決断
特務工作実施の大本営命令
中支軍の協力
丁黙邨、病床の感泣
『七十六号』生まる
行李二杯の軍資金
重慶テロに押さる
６　汪兆銘一派と合流成る
仏像と梅鉢の謎
浅間丸の密航者
周仏海との握手
７　藍衣社潰えたり
重慶テロを紛砕
『七十六号』を視る
ブラツク・チエンバー
南京路の人浚い
嵐の夜の惨劇
地下組織の内部撹乱
８　汪派国民党生る
汪兆銘、上海に現わる
『七十六号』を特工総部に
和平運動の進展
国民党六全大会
９　『七十六号』の内紛
日本対汪一派の紛争
両雄ならび立たず
美しき女間諜
静安寺路の桃色テロ
丁一派の敗退
１０　李士群の凄腕
藍衣社、小野寺機関を操る
高宗武らの脱出
宋子良、工作をあばく
『七十六号』青島に遠征
１１　刑場の惨劇
死刑囚の微笑み
マタ・ハリの最期
還都式典の陰謀
１２　悪魔の巣、『七十六号』
日本、和平解決の好機を逸す
汪政府の敗退
李士群、周仏海と争う
李士群の堕落
『七十六号』の粛清
呉志宝の毒殺
１３　運命の終幕
無力な汪政府
清郷工作の企図
李士群、清郷に乗出す
竹矢来の中の新天地
貪官汚吏の粛清
清郷政治の自主性
太平洋戦争と李士群
反清郷の火の手
四面楚歌の悲運
１４　『七十六号』かくして滅ぶ
李士群の窮状
李士群、暗殺さる