太平洋戦争終結論
第1部 終戦に対する国内政治の動向
終戦と天皇、重臣、政府及び軍部の演じた役割(稲田正次)
開戦前
開戦後東条内閣時代
小磯内閣時代
鈴木終戦内閣時代
戦争指導と戦争終結策との連関(今井清一)
太平洋戦争における陸海戦略の対立
緒戦よりガダルカナル島撤退まで
サイパン陥落と東条内閣の瓦解
沖縄戦と政府部内の終戦企図
民間における終戦工作(向山寛夫)
岩淵辰雄、吉田茂、小畑敏四郎らの工作
酒井鎬次、細川護貞、高村坂彦、富田健次らの工作
渡辺鉄蔵、北岡寿逸らの工作
東京帝国大学法学部七教授の工作
有田八郎の工作
山本英輔の工作
終戦工作に関するその他の動き
民間における終戦工作の特徴その他
対ソ工作の展開―終戦構想への途―(林茂)
静謐保持
宥和政策
ポツダム宣言受諾と天皇制(佐藤功)
戦争末期における国体観念
天皇親政論の二つの型
「聖断」の理論構成
ポツダム宣言受諾と国体護持―日本側
ポツダム宣言と天皇制―アメリカ側
第2部 日本経済の崩壊過程と終戦
生産の崩壊(楫西光速)
戦時経済統制の進展
民需生産の崩壊
軍需生産の崩壊
戦争による被害
輸送の崩壊と物資動員計画の終焉(安藤良雄)
海上輸送の推移と昭和二十年度物資動員計画
海上輸送と物動計画崩壊の示すもの
農業生産の衰退と食糧需給の崩壊(川野重任)
農業生産確保への苦闘とその衰退
農業生産の衰退
食糧需給の崩壊
太平洋戦争と前期的勤労体制の崩壊(阿部源一)
日本の発展とチープ・レーバー
日本軍隊の人間軽視
戦時体制下の勤労動員
第3部 終戦外交の経緯
中国に対する戦争終結工作(衛藤瀋吉)
日華事変和平工作概観
東条内閣の対重慶工作
小磯・米内内閣の対重慶工作
鈴木内閣の対重慶工作
対ソ工作―太平洋戦争中における日ソ交渉(田中直吉)
ソ連の対日宣戦
太平洋戦争前の日ソ関係
開戦当初の日ソ関係
第一回・第二回対ソ特使派遣申入れ
独ソ和平問題と第三回特使派遣問題
ヤルタ密約にいたる米ソ関係
ソ連の中立条約廃棄通告
広田・マリク会談
近衛特使派遣問題
ソ連対日宣戦の違法性
対スェーデン和平工作(小林竜夫)
開戦時における終戦構想
バッゲ工作の経緯
小野寺工作
バッゲ工作の特質
バッゲ工作と終戦との関係
ダレス機関を通ずる和平工作(本橋正)
ダレス工作に至るまでの日本側における和平への動き
ダレス機関に対する第一次工作
ダレス機関に対する第二次工作
対日和平に関する米国政府の立場
対米和平に関する日本政府および軍首脳の立場
連合国の対日終戦計画(植田捷雄)
無条件降伏論の根拠
無条件降伏反対論
無条件降伏の条件
国際会議に現われた無条件降伏論
日本のポツダム宣言受諾
天皇制の存続
原子爆弾の投下
ソ連の参戦
第4部 終戦と国際法
太平洋戦争と日本の同盟関係(経塚作太郎)
戦争状態の成立
日本の同盟関係の成立
日本の同盟条約の特色
同盟国の宣戦布告の意義
終戦と同盟国
日本終戦の特性と比較研究(入江啓四郎)
同盟国の無条件降伏政策
無条件降伏の講和予備性
日本の占領・管理の成立とその特質(高野雄一)
日本の占領の成立
日本の占領・管理の体制
日本管理の進展とその終了
第5部 終戦とアジア情勢
終戦に至るまでの満洲経済開発―その目的と成果―(石川滋)
基礎目的
計画目標
実績
終戦時中国における中国国民党路線と中国共産党路線(高橋勇治)
抗日戦の時期における中国社会
国民党路線
中共路線
終戦前後の東南アジア華僑の動向(内田直作)
戦前の東南アジア華僑の抗日救国運動
華僑人口に対する戦争の影響
戦争の華僑経済におよぼした影響
終戦と東南アジア華僑の政治的動向
人名索引有り