昭和史の天皇 2
沖縄
主戦力を抜かれて
陣地はできたのに
損失惜しめばこそ
近づく本土決戦
必死の時間かせぎ
陸海共通の新作戦
中学生まで動員
血と汗で築城百キロ
ホテル並みの陣地
米艦もめくら砲撃
大本営出撃の訓諭
作戦は二転、三転
夜襲ついに失敗
名優は次々と舞台を去る
ルーズベルト死す
関心、トルーマンに
ムッソリーニ失脚
惜しむ声もなく
バドリオの演技
王と軍首脳逃げる
幽囚ムッソリーニ
劇的な救出作戦
ヒトラー没落の道
偶然免れた暗殺
落ちのびる“独裁者”
銃殺、さかさづり
ヒトラー夫妻自決
ソ連への傾斜
焦燥・孤独の戦い
外相、和平へ立つ
頼みの綱はソ連
北千島譲渡も覚悟
閣僚にも意図隠す
木戸内府にも秘密
虫がよすぎた交渉
“弱み”を見破られる
木戸試案
水をさす臨時議会
空想的な指導大綱
強気に陛下も驚く
忍び難きを忍んで
軍を動かす触媒に
“ひとつ、やってみよ”
総理演説、混乱呼ぶ
ためらう首相、海相
阿南陸相うなずく
陛下、六人を召す
和平の道、方向づけ
皇居炎上
くだかれた“信仰”
君臨してきた「豪華」
屋根裏に防火用水
5月25日の深夜-
半蔵門に火の手
ついに正殿にも
涙ぬぐう鈴木首相
火は“電流の速さ”で
一兵、一品の搬出令
3時間55分で“落城”
“そうか、焼けたか”
犠牲者にご心痛
宮相が引責辞職
廃虚に響く君が代
沖縄玉砕す
あせり、再び攻勢へ
暗夜の逆上陸作戦
総攻撃の朝明ける
乏しい兵率いて
肉弾次々に散る
紙同然の薄い防備
首里放棄を準備
現陣地に残る未練
怒涛の退去攻勢
陣中に避難の子女
野で一人泣く少女
仮寝の勤皇隊少年
敵中にビラまき
“ひめゆり”戦場へ
兵も女も南へ、南へ
全面崩壊へ一歩
次々と残す辞世
“自ら最後の命令を”
降伏勧告しきり
参謀、死の脱出行
悟りきった老主計
ついにきた直撃弾
壕内で最後の夕食
山頂へ最後の攻撃
悠然、将軍の最期
追われ、米兵の中へ
米軍、火のVサイン
幻の近衛特使
対ソ交渉をご催促
ソ連、のらりくらり
外相、あせりと不安
身命かける近衛公
ついに和平の訓電
電文に交渉の苦悩
“国体”以外は無条件
宙に浮いた訓令
「ポツダム宣言」出る
ダレスの手紙
日米の秘密接触
亡命ドイツ人が手引き
スイスへ暁の脱出
情報機関員と接触
ダレスと会う
ソ軍の東進に焦燥
ダレス、急に冷却
つぶれた藤村工作
陸軍ルートも動く
“腹芸”の交渉へ糸口
硬骨の武官折れる
女スパイ?近づく
宣言受諾の公電
ダレスとの再会
北欧での工作
スウェーデン舞台に
重光ルートと交錯
ロンドン打診頼む
突然、内閣変わる
本国、熱意示さず
付録有