軍縮読本
第1篇 軍縮外交の話
理解への道
一九三五年の危機?
決裂と外交工作
経済建艦の対策
国民と和戦の両備
成敗を訪ねて
多く得んとする外交
祖先の良い頭脳
智亜協定の模範
ヘーグ会議の失敗
英独協定の失敗
聯盟の軍縮成らず
華府会議の外交
米国外交の指導
英国の軍縮外交
日本の華府外交
『六割』決定の真相
華府の諸記録
ロンドン会議と日本
功罪記録の大観
暗黒面の由来
日本の好スタート
海軍の主張と新聞
七割の位を収む
カッスル事件の悲哀
現実に見る教訓
七割外交の教訓
裸で飛出した事情
掛値のないのが間違ひ
提案に弾力あれ
武士外交と商人外交
第2篇 原理と基礎の話
軍縮賛否の両説
戦争は平和の十余倍!
軍縮への反対論
之等反対の検討
平和促進の通念
国防安全率の増加
負担軽減の理
期待への割引
量の軍縮、質の軍拡
安全保障(Security)
安全感の重大性
安全感の基礎
安全感の補強と日本
聯盟の安全保障
フランスの苦闘
条約に依る保障
計量不能の価値
軍縮と政治協定
米国の認識は如何
日英も同一病想か
原理の教ゆる所
先づ国策を協定せよ
軍縮常道〓に在り
是れ即ち安全保障
兵力量の研究
決定の四大要素
兵力量は国策に応ず
先づ国策を修正
想定敵国の必要性
日本の想定敵国
作戦計画が支配する
不動の地理的条件
第3篇 軍縮方式に就いて
比率主義と所要兵量主義
比率の発生
比率の価値
比率の決定
劃一比率主義の終焉
所要兵力主義
新軍縮と所要主義
現有主義と安全主義
現有勢力主義の大観
現有勢力論の逆用
フランスも損失す
安全感と比率
日本と守勢安全感
総噸数主義
「劃一比率主義」の廃棄
「総噸数」に到る道
艦種に最高限界量
艦種自由の理論
総噸数を如何に定めるか
国防平等と軍備均等
観念を誤る人々
ドイツと平等権
目標は安全感の平等
主観平等と客観平等
平等は公平なりや
均等と平等の差
第4篇 列強政策の話
日本の軍縮精神
我が三大主張?
我が五大精神
華府条約の廃棄
国防自主権とは
条約不成立の対策
日本の軍縮案
ジュネーヴ提案
新方式への発展
権利平等と軍艦平等
艦種減廃の問題
攻撃的武器の争ひ
米国の軍縮政策
その精神と態度
大海軍の三大根拠
第一位海軍の信条
攻勢主義の軍縮
艦型縮小に進まず
比率主義の思想
米国の妥協線は?
英国の軍縮政策
対米均勢と優勢
軽巡洋艦主義
潜水艦の廃止
仏伊聯合に優る数
仏・伊の動向
仏の政策と日本
安全保障と軍縮精神
具体的の二大主張
伊独二国に優越
伊太利の帰趨如何
一九三五年に赴く
ロンドン予備会商(その一)
ロンドン予備会商(その二)
日本案を護る途
第5篇 論草三編
プラット提督に与ふ
論評の価値
専門的より政治的
提督の日本比率論
前提当り、結論外る
英米主張の失点
封鎖不可能の理由
国庫収入論の反駁
増率は兵量を減ず
侵略海軍と防衛海軍
己れを顧みる必要
結論
軍縮全権物語
柿の実の下から
バルフォーアの用意
加藤全権も劣らず
幣原全権の登場
寿府の斎藤、石井
倫敦の若槻、財部
予備会商の二人
全権は難い哉
新軍縮への私案
全般的解決の好機会
守勢の特権と安全感の均等
精神的軍縮が協定の基礎
比率主義を廃棄せよ
国情に応じて製艦せよ
我要求は安全感の均等