想い出の記
第1節 故郷
郷里の今昔、高知市と潮江村の歴史、松の木のある家
先祖、父母
第2節 幼年時代
私の誕生に関する父の手記
父の子守歌、日清戦争、朝倉四十四連隊の創設
弟妹の出生
幼年時代のこと
幼稚園入園
第3節 小学生時代
潮江尋常小学校入学、昔の小学校、忘れ得ぬ恩師三人、北清事変
長姉の死
土佐郡第一高等小学校入学、日露戦争、朝倉四十四連隊の出征
家庭における日常
四季の行楽
第4節 中学生時代
海南学校入学、海南学校の沿革と校風
海南学校諸先生の思い出
母の死
次姉の結婚
海南中時代の日常、思い出の鉄棒と「ナショナル・リーダー」
第5節 海軍士官の卵
海軍兵学校入試受験、“こっくり”
初の県外旅行、江田島における体格再検査
海軍兵学校の沿革、江田島生活、近眼の悩み、二度の病室入り、明治天皇崩御
父の再婚
第三姉の結婚、初めての東京見物
第6節 ひよこ時代
兵学校卒業、遠洋航海、シヤトルの思い出、第一次世界大戦突発
笠置乗組、日独開戦、青島戦参加
第7節 青壮年のころ
少尉任官、士室次室入り、機関少尉候補生の練習航海、カジカ物語、日華関係
鹿島乗組、甲板係士官、“天の邪鬼(あまのじゃく)”、露国皇族の来日
砲校水校普通科入学、学生寄宿舎生活、貧乏中尉、尺八の練習
八四艦隊、八六艦隊、潜水艦界入り
大正六・七年ころの内外状勢、無制限潜水艦戦、露国の革命、シベリア出兵、米騒動
地中海出征
第二特務艦隊に転勤、郵船春日丸の船旅、休戦
戦利独潜領収並びに回航、西欧見物、“白い足”
地中海沿岸諸港巡航
凱戦
二度目の潜水隊勤務、水校高等科入学、当時の内外の状勢、シベリア出兵、尼港事件、日米の対立、八八艦隊
次姉の死
見合と雷鳴、婚約
初めての潜水艦長、潜水艦艤装員に転勤
結婚挙式、ハニムーン
新婚生活、須磨浦の月見、父の来訪、筒井良成氏との出会い
艦隊勤務、呉軍港生活、海のマドロスの家庭
弟の明大卒業、妹の結婚、相性の問題
長女の出生
潜水戦隊参謀に転任、艦隊巡航、妻の伯父村木雅美を訪う、“長州の陸軍、薩摩の海軍”
摂政宮南海道行啓
二潜戦参謀に転任、幕僚懇親会、家族連れの初めての帰省、妻の実家訪問、土佐の酒席
海大甲種学生入試合格、関東地方大震災、朝鮮人騒動、日本共産党創立
三度目の学生々活、初の東京生活
“引越そば”、虎の門事件
海軍大学校における修業、普通選挙法の成立
父の上京
隣家の火事
二度目の呉の生活、三年目の帰郷、二度目の田野行
飾磨港入港、浜田得三氏邸の美人女中
二度目の神戸勤務、次女の出生、潜水艦が取持った友
佐世保の三年、艦隊勤務、大正天皇崩御、岳父の死、中国の動乱、張作霖暗殺事件
長女の就学
長男の出生
艦隊巡航の思い出
中学時代のテニスの相手と再会
義兄千頭清との最後の会見
電車の中で知り合った友
万里長城見物
海軍潜水学校へ転勤、三度目の呉移転、長女の転校、潜校勤務
官吏減俸、浜口首相の遭難
長男の生立と死去
海軍大学校教官に転任、二度目の東京移転、海大勤務
厄年、二度の入院
三女の出生、次女の就学
避暑、魚釣り、留守宅の珍事
満洲旅行、北満の雪
浦塩出張、ゲー・ペー・ウー、レヴュー団と同船
長女の女学校入学
第8節 不惑を過ぎて
所轄長、黒井大将の書簡、海軍の三重生活、二度目の飾磨寄港
日本海方面における特別演習
二度目の海軍大学校教官勤務、十二指腸潰瘍
戦略講義の思い出
三皇族の海軍大学校御卒業
支那事変、海軍々事普及部に転任、日独伊防共協定、大本営設置、陸海軍報道部創設、張鼓峰事件、高知出張
千人針
父の死
長女高女卒業、次女高女入学、三女小学校入学
八雲艦長に転任
東京湾遊覧
練習艦隊の巡航、ノモンハン事件、第二次欧州大戦勃発
中国出征、妻と長女猩紅熱を病む
上海勤務、匪賊討伐
昭和十五年の欧州戦況、日独伊同盟、国家新体制、連合艦隊司令部付転任
継母の死
潜水戦隊司令官に就任、郷土寄港
第9節 大東亜戦争第一線部隊勤務
昭和十六年初頭より開戦までの日米関係、独ソ開戦
第一線勤務、その一回ハワイ作戦、横須賀出港、家族との訣別
横須賀帰港、家族との再会、更迭、拝謁賢所参拝
軍令部出仕、休養、義兄西尾鹿衛の死とその後の姉一家
第一線勤務、その二回目アレウシャン作戦
横須賀帰港、次の出撃準備、名残のトリップ
第一線勤務、その三回目ソロモン作戦、更迭内地帰還
第10節 大東亜戦争内地勤務
軍令部出仕兼海軍省出仕、弟海南島水産株式会社入社楡林港赴任、妻病気転地療養
潜水艦戦の研究、防備関係研究調査
米軍の本格的反攻、ガダルカナル島撤退、アレウシャン列島撤退、第三段作戦、山本連合艦隊司令長官戦死、十
戦艦陸奥爆沈事件
大竹勤務、当時の国内状勢、学徒徴用、女子勤労報国隊、陸海軍大臣の総長兼摂
大竹官舎住いの思い出
献納飛行機命名式、高知、徳島出張
靖国神社臨時大祭、東京留守宅を見舞う
次女高女卒業
妻病む
大竹在勤期間の戦況、防衛線の後退、古賀連合艦隊司令長官戦死、マリアナ沖海戦、サイパン島喪失、十九年の
海軍潜水艦部転勤、当時の国内状勢、東条内閣辞職小磯内閣登場、特攻戦法の採用、小磯内閣退陣鈴木内閣登場
妹尾谷寛子の死
女子挺身隊、学童疎開、三女高女入学
戦災、家族離散
マリアナ沖海戦以後の戦局、比島沖海戦、硫黄島・沖縄島の失陥
連合艦隊の最後
本土決戦準備、海軍特兵部創設、同部長就任、ドイツの降服、ヒットラーとムッソリーニの最後、軍令部総長更
終戦
第11節 終戦後より復員まで
鎌倉における病気療養、米進駐軍来着、降服調印
高知及び宇野気行
予備役編入復員、郷里引揚、海軍の解体、公職追放、失官
第12節 郷里隠棲後の回想
妻の病死
弟の外地引揚げより死去まで
南海大地震
盗難
帰郷当時の生活状態
再婚
先祖の墓の模様更え
養嗣子入籍
次女木村聖子の死
作歌と著述
家庭外での活動
軍人恩給復活運動
日米安全保障条約改定推進運動
海軍関係戦没者、殉職者の慰霊
旧軍人関係団体の結成
写真・(付録)年譜