鳶色の襟章

第１章　大学出の海軍士官
春の夜の訪問者
「技術科士官講習員」
砲術学校の教育
東洋一の海軍工廠
幼時の追憶
造船部
旧軍艦日進の浮揚作業
軍艦浅間の座礁
第４艦隊の遭難
瀬戸のほとり
長門改装公試
進水式
昭和十一年
第２章　波の上
聯合艦隊へ
出港
最初の教練
豊後水道
全艦隊の集結
手紙税
有明湾へ
作業地にて
士官クリュー
紀元節
教練運転
平穏の週と波瀾の週
潜水艦へ
波高き夜の哨戒
毒ガス防御実験
ボート・レース
艦隊決戦の演練
黄海の霧
黄塵の空
関門海峡
呉にて
戦艦扶桑
主砲戦闘射撃
ホーム・スピード
第３章　航空母艦の新造工事
蒼竜艤装工事担当部員
水上機母艦千歳の進水
駆逐艦と潜水艦の修理
歴史の流れ
蒼竜の出動
発着艦公試
蒋介石大尉
第４章　再び聯合艦隊へ
戦艦日向
病める巨艦
奥さん艦隊の回航
夏の夜の艦橋にて
伊勢湾の台風
士官室の中で魚を釣る
蒼竜出征す
またも巡洋艦に乗る
重巡戦隊の戦闘射撃
台湾海峡
厦門島
台北の風物
奄美より呉へ
第５章　緑の舞鶴
舞廠造船部部員
高雄、愛宕の改装工事
旧式の潜水艦
動乱時代の序曲
独伊派
東郷さんがいけないのだ！
艦橋装置の研究会議
非常時気分（その一）
船具工場主任
出師準備工事
非常時気分（その二）
出征まで
第６章　揚子江の水
中国についての認識
上海
工作船早瀬
上海の印象
南京の古跡
Ｆ１作戦
寧波の市街
再び上海へ
もうひとつの上海
揚子江を遡る
海軍福田部隊
洞庭湖
湖畔の村
泥との戦い
漢口の秋
高まり来る緊迫感
兎狩の翌朝
第７章　開戦
開戦直後の漢口
「帝国軍艦多多良」
拿捕船舶の処理
中国中央海軍学校
江南水郷の旅
海軍監督官室
上海の魅惑
新しい工作部長
第８章　海上実験の担当官
造船実験部部員
特殊潜航艇の発射管
戦訓調査、青葉と天津風の損傷
曳航油槽船の実験
魚雷防御網の実験
運砲筒
潜水艦船殻構造の簡易化
無人潜水艇の曳航実験
技術研究所の定例研究会
大型運貨筒の本実験
伊号第三十七潜水艦
砂浜に這い上る運貨艇
第９章　戦時の海軍工廠
戦艦伊勢と空母神鷹
第三艤装工場主任
戦艦有用論
伊一七九潜の遭難
輸送艦の緊急建造計画
二等輸送艦の概要
若い海軍工手
工廠の査察
新しい建造方式の実現
一等輸送艦の概要
戦艦大和の損傷
弾薬庫の誘爆
戦車運搬艦の揚陸実験
武蔵にも魚雷命中
竜巻作戦
村の鍛冶屋
艦隊の緊急整備
徳山出張所
呉海軍病院
特攻兵器（六）
瀬戸内海の斜陽
特攻艇震洋
少女たちの歌声
回天第一次攻撃の報告
二人の青年士官
第１０章　飛行機を造る
第十一海軍航空廠
第一〇工場主任
飛行機を造る
腕くらべ―女子学徒と老練工員
蛟竜の発進実験
若き技術科士官の着任
初めて空襲を受ける
第五十八機動部隊
紫工場
激化する空襲
生と死の距離―二メートル
特攻機キ一一五
呉工廠の空襲
空襲の夜
防空壕内の廠長室
白兵戦の幻想
「ウラン一発を使用せり」
生産技術の勉強会
青い月夜
写真あり