巨人斎藤実

第１章　少年富五郎
岩手の三星
水沢藩のお小姓頭
寺小屋時代
新聞代りの建白書
チョン髷給仕
故郷に訣別
第２章　玉を磨く
月給三円五十銭也
陸軍から海軍へ
猛者揃ひの兵学寮
名物『斎藤のノート』
Ａｔｔｅｎｔｉｖｅ　ｂｏｙ
改名の由来
鼾除けの細紐
第３章　出世行進譜
明治初年の海軍
留学四年
三国一の花婿
トントン拍子
最初の侍従武官
所感あり、当分禁酒
艦上勤務の二年
第４章　『富士』回航物語
坪井中将の好謔
船中の大騒動
イギリスまで弁当持参
女皇即位六十年祝典
スエズ通過の苦心
煙草の病みつき
第５章　日露役と海軍の楽屋
山本権兵衞の両翼
英炭購入の秘密
燃料廠の産婆役
無煙炭鉱の購入
戦意韜晦の苦心
極秘の特別訓令
外国武官と『千代田』
東郷、日高の更迭
『日進』と『春日』
回航と三井物産
第６章　日本一の女房役
一糸紊わぬ統制
〓順攻略と海軍
海軍の最大厄日
天の与の石炭船
日本海々戦の教訓
第７章　五代内閣の海相
沈没露艦の引揚
留任の詔勅降下
八々艦隊の首
第８章　朝鮮の父
口説上手の原さん
武断政治から徳化政治へ
京城の爆弾騒ぎ
独立運動と宣教師
鮮人の父
曲者は総督閣下
第９章　斎藤内閣成立秘話
大命降下
立憲主義と政党政治
斎藤擁立の楽屋
意中に浮ぶ四つの椅子
閣僚銓衡の経緯
嫌はれた鳩山君
山本長老の駄々
永井の初大臣
第１０章　五・一五から二・二六へ
至誠尽忠の俤
瓢箪から駒が出る
板につく人
柴田の女房ぶり
死に面して
兇変の朝
第１１章　足跡を尋ねて
貧乏籤の食卓番
西郷に叱る
高陞号事件
一生一度の実戦
製鉄事業と海軍
シーメンス事件
第１２章　凡人道
処世の要締
順応主義の妙用
公私厳別
功を譲り難に当る
「大臣は滑稽です」
掛物の売り食ひ
第１３章　先輩知友
西郷従道に服す
山本権兵衞の知遇
好対照の後藤新平
同じ運命の原敬
豪快児豊川良平
第１４章　メロ・ドラマ七部曲
『お江戸日本橋』の唄
賭博の仲間入り
三つの誕生祝
チャンチャン坊主の話
伊東長官に辞職勧告
耳たぼを食はれた話
郵船社長夢物語
第１５章　人間斎藤の横顔
旧主家とその遺族
机の下から百円札
実践躬行の人
一諾を重んず
山屋大将の感激
秘蔵の短剣
細心綿密ぶり
第１６章　私生活スナップ
裸体体操
朝風呂
規律生活
几帳面
大海の心
不言実行
沈黙主人
酒と読書
観音信者
年譜あり