上村将軍言行録
第1 性格と風貌
絶代の名将(海軍少将・志津田定一郎)
何時見ても将軍らしい態度(海軍中将・下村延太郎)
畏敬すべき将軍(海軍大将・小栗孝三郎)
将軍の性格と風采(海軍中佐・湯田有義)
将軍の風貌と其座談(海軍少将・本田親民)
終に非凡の手腕を発揮す(海軍中将・山田彦八)
一視同仁の精神(元七高教授・山田準)
上村大将を憶ふ(会文社長報徳会長・花田仲之助)
上村大将を追慕す(海軍中将・山路一善)
第2 幼少年時代
将軍の生ひ立ち(元海軍法務官・谷山国信)
上村大将の幼年時代(陸軍中将男爵・伊瀬地好成)
将軍五歳の折の書(海軍中佐・湯田有義)
将軍父子の大慈寺入り(志布志町・松下鉄太郎)
将軍の幼少年時代(鹿児島新聞記者・池田米男)
故旧に厚かつた将軍(加世田町・大迫宗政)
第3 青年時代
鳥羽伏見の戦争について上村将軍の実歴談
明治初年頃の将軍(海軍中佐・湯田有義)
田口文蔵先生の塾に入門の事(海軍少将・山崎鶴之助)
西郷南洲先生に叱られた話(海軍少将・山崎鶴之助)
紀州沖の遭難(報徳会長・花田仲之助)
第4 壮年将校時代
初めての大礼服新調と墓参(海軍中将・黒岡帯刀)
酒の飲みつこ(海軍少将・山崎鶴之助)
懇篤なる同情(山崎鶴之助)
大尉時代の上村大将(海軍中将子爵・小笠原長生)
キユーで外国士官をなぐる(海軍大将・竹下勇)
第5 日清戦争時代
奇抜な信号(海軍少将・橋元正明)
蓋世の意気(元海軍法務官・谷山国信)
敵前の訓示(海軍大将・竹下勇)
将軍の英姿と武門の情(海軍中将・森山慶三郎)
真に武将の徳を備へた将軍(海軍大将・鈴木貫太郎)
第6 造船造兵監督長として英国滞在中の事
欧洲滞中の事(海軍大将・竹下勇)
国威宣揚を以て自ら任じた(海軍中将・森山慶三郎)
磊落豪放、純真無垢の将軍(海軍中将・山本英輔)
生きた手本を見せる(元海軍法務官・谷山国信)
第7 常備艦隊司令官時代
濠洲一周中の逸事(海軍中将・竹内重利)
下士の目に映じたる上村将軍(海軍一等兵曹・川名福三)
颶風の中心に毅然たりし将軍(海軍中将・森山慶三郎)
故上村大将を憶ひて(海軍大佐・丹生猛彦)
兵員は天兵じや(海軍中佐・溝部洋六)
第8 日露戦役時代
日露戦役の首途に(元海軍法務官・谷山国信)
日露戦争の思ひ出(海軍中将・山本英輔)
日露戦争中の上村将軍(海軍中将・佐藤鉄太郎)
日露戦役に於ける英雄の俤(海軍少将・志津田定一郎)
日本海大海戦の直前(海軍中将・下村延太郎)
将軍の慈悲(当代の諸葛孔明)(海軍大佐・真田鶴松)
将軍とユスの棒(海軍中将・伊地知季珍)
逸話(維新史料編纂官・勝田孫弥)
第9 横須賀鎮守府司令長官時代
上村提督の言行(海軍少将子爵・花房太郎)
人に長たるべき資格(海軍大佐・吉川孝治)
将軍の至誠と恬淡(海軍少将・志津田定一郎)
満身皆精神(海軍中将・東郷吉太郎)
思ひ出の書翰と歌(海軍々医中将・鈴木重道)
第10 第一艦隊司令長官時代
上村大将の言行(海軍大将・野間口兼雄)
戦闘艦周防を巡視されし折の教訓(海軍中将・下村延太郎)
毫も人の過失を追究せられなかつた(海軍中将・正木義太)
偉人の俤(其一)(海軍主計大佐・篠原政光)
祖先の大供養と幼時の思ひ出(浅野常瑞)
第11 軍事参議官及後備時代
明治天皇御大葬当日の天気を断言された(海軍少将・樺山可也)
至情至誠(海軍中将・伊地知季珍)
上村大将と高山彦九郎絶命の辞(海軍中将・東郷吉太郎)
将軍の逸事と揮毫(東京虎ノ門晩翠軒主・土井清秀)
偉人の俤(其二)(海軍主計大佐・篠原政光)
造士舎最高顧問としての上村男爵(海軍少将・大寺量吉)
第12 訓話
予が進路に光明を与へた大将の訓言(海軍中将・東郷吉太郎)
上村将軍夜話(一高教授・谷山初七郎、一高書記・江口国彦)
議論よりも実行が肝要(新聞記者・中俣安)
喜んで他人の忠告を容れよ(日蓮宗布教師・布施志朗)
少尉侯補生の心得(海軍少将・大内田盛繁)
第13 将軍と日蓮宗
将軍と日蓮宗との関係(一高教授・谷山初七郎)
日蓮聖人涅槃石像造立発起人につきて(海軍少将子爵・花房太郎)
日蓮聖人の涅槃石像発起に関して(陸軍大将子爵・大迫尚敏)
上村将軍と日蓮宗(西幸吉)
第14 雑纂
将軍気質の一端(海軍中将・山本英輔)
将軍の妙技(海軍中佐・溝辺洋六)
将軍の隠し芸(通信記者・山田総平)
将軍の俤(西幸吉)
逸事(元海軍法務官・谷山国信)
将軍の趣味(海軍少将・山崎鶴之助)
上村将軍と薩摩義士(第七高等学校造士館教授・山田準)
逸話十題(薨去当時の新聞より)
第15 将軍の詩歌
歌
晴れわたる
しきしまの
小春日の
浮き沈み
海神
いざさらば
大君の
たゝかひし
竜いかり
ふたとせを
いつの間に
忘れじな
つかの間に
国のため
七年の
ますらをの
敵みかた
古へを
対馬なだ
国のため
四つの緒の
酒の香と
たふれても
くにのため
おもへたゞ
千早振
大君の
錦なす山
錦なす四方
大君に
諸共に
詩
跋渉雪山
雪中踏破
天城山上
幾年横槊
蒼溟波湧
付記、略年譜、付録あり写真版目次あり