潜航八千浬
序文(元海軍上海陸戦隊司令官 海軍中将 勝野寛)
同(中部日本新聞社編集出版部長 柴田四郎)
第一章 波涛を越え米本土へ
見守る「日米会談」
ドン亀乗りの冷笑に泣く
潜水艦魂と電波兵器
大島沖に飛電来る
名残りの豪遊
味方を欺し隠密出航
浪荒き太平洋上へ
第二章 水漬く屍
第一封密命令来る!
敵の牙城ハワイに
深度三十五米で敵地に直行
小池大尉と云う男
三千屯の巨鯨
潜望鏡に映る銀色の島
初陣の途はまだ遠し
太胆な敵前浮上
磨き抜いた十年の一剣
第三章 決死の潜航作戦
敵の眼前で悠々と乾杯
危く虎口を脱す!
第二の危機!浮き上らぬ伊十七号
海軍の至宝浅井中尉
「艦長ッ!至急電報です」
目指す真珠湾へ
死迫る急速潜航!
開戦前夜を海底で一眠り
轟音!炸裂!世紀の地獄戦
第四章 初陣の米本土攻撃
無念!好敵を見逃す
危うく逃れた同士討
頭の上を敵船がゾロリ
敵を前に自爆寸前
遂に来た「攻撃命令」
空母レキシントンを追つて
豪雨の中から敵弾が降る
オゥ!見える敵の本土
追いに追つた敵艦を発見
断末魔の敵油槽船
不覚だつた!よし、体当りで行けッ
ダニ巡洋艦も血祭りに
仇討と襲い来た敵編隊機
第五章 壮絶!伊十七号潜水艦
グワタルベ島の一夜
無人島で最後の夜
サンタバーバラに奇襲攻撃
地獄行までの一服
怪しい赤灯
突入を前に危く自爆
地軸をゆする阿修羅の砲撃
壮絶!伊達飛行長の肉弾攻撃
灼熱の敵地を後に悠々脱出
帰えりの土産に輸送船も
しまつた!魚雷は不発か?
戦果をかざり黒潮の洋上に
第六章 吾等は斯く戦えり
水平線に一条の煙
現われた敵船団
魔海に轟沈する敵船二隻
恐怖の敵X戦法に捕る
「寐るな!寐ると死ぬぞ」
もう駄目だ!天皇陛下万歳ッ
玉砕覚悟で死地脱出
大和男子の凱歌
血潮鳴る第五戦速
敵か味方か?哨戒艇近づく
「貴艦名を知らせッ!」
勲を飾り母港へ
壮烈!今は亡き伊十七号潜水艦
第七章 生き残れる電信兵の手記
伊十七号潜水艦を偲ぶ
男子の本懐!ドン亀乗り
北方攻略部隊としての出陣
鳴呼!今は亡き戦友