図書ウツリョウシ000000520

尉繚子

サブタイトル1~10
兵法全集 第3巻
編著者名
公田 連太郎 訳者/大場 弥平 著者
出版者
中央公論社
出版年月
1935年(昭和10年)11月
大きさ(縦×横)cm
23×
ページ
15,510p
ISBN
NDC(分類)
399.2
請求記号
399.2/U96
保管場所
閉架一般
内容注記
箱入
和書 史料調査会旧蔵資料
目次

天官第一
刑徳を以て百戦百勝せんとする錯誤
勝敗は陰陽に関せず唯だ人事のみ
東西南北より攻めて落ちざる時何処に方位に因る兵法ありや
勝敗は一に人間力の強弱
戦は一に人事にある
兵は智力なり
兵談第二
攻守両勢はその姿を変ぜるのみ
治兵の慎重と慈愛心
兵は朝廷に於て勝つ
勝算あつて兵を起せば速戦速決
天・地・人に制せられぬ将の統帥
兵の突破力と精到の訓練
兵の重厚性と軽疾性
物凄い席捲性と満々の闘志
制談第三
軍の先決は法制の確立だ
偉い者は無益の損傷を戒めよ
遁走兵の悪影響
敵前に起り易い戦陣の動揺と混雑
全軍潰滅と将帥の統制力
民を死戦せしむるは法制の厳密
士卒の死命を制する少数の幹部
三軍の大衆一死賊となつてこそ王覇の兵
桓公・呉起・孫武の用兵と法制の威力
かくて天下横行の兵となる
頼み甲斐なき天下の援兵
伍の法が悪ければ
軍の制度の強調
兵農一致と強兵
一国の興廃は賢者の輔翼あるのみ
戦威第四
兵の三勝と道を以て勝つもの
単に威を以て勝つもの
力を以てする勝と王侯の能事
勝敗如何は士卒の戦意如何にある
戦はずして敵を屈する五兵法
人に奪つて奪はれざるの心機
死戦発動の根源をなす命令
民を率ゐるの道
将帥は率先躬行して三軍を率ゆ
行政手腕によつて将卒の志気振起
凡そ戦の要道は
国防上、王として尊ぶ三本務
王として務むべき軍の五要道
防勢守城よりの攻勢移転と突出を説き得る妙
興亡の姿と賢人の挙用
天の時、地の利は人の和に如かず
死生苦楽を共にする軍は強い
攻権第五
兵は静と専を以て勝つ
動静一身の和がなければ攻勢はとれぬ
疾陵の兵を以て攻勢はとれぬ
政治を多分に加味せる尉繚子の軍統帥
侮られる者は敗け、恐れられる者は勝つ
敵味方何れが畏れられるかを明察する時は勝つ
善将は愛威の二字のみ
勝利の信は已に事前に在り
山地の険要に拠るものは戦心無しと見て撃て
徒らに戦を挑む者には充実した闘志はない
無謀の闘戦に万全の勝利はない
義兵は機先を制せよ
怨敵の一刀両断は敵に後れて起て
休戦しても戦闘勃発に備へよ
勝ち方の三種
戦に曲勝あり
兵の極致は
戦争能力と幹部補充の暢達を喝破した烱眼
動員作戦計画の周到と迅速
敵地に突入交通連絡を断つて敵を撃つの兵略
急襲は城と人あるも無きが如くす
資なき城は空虚一と衝きのみ
守権第六
外城要塞本城外の障碍物を設けずして守る者は善戦し得ず
本城に潜り込む者は戦はずして気を呑まる
燦たり尉繚子の守城に於る天険利用と攻勢
城を守る法は
孤立無援の城は遂に陥る
救援軍の甚大なる効果
不誠実なる救援軍は守兵を沮喪せしむ
強い者は前に弱い者は後に
出撃部隊はかくせよ
内外呼応の巧妙なる出撃
十二陵第七
主将の武威は常に赫々
恩恵は時を逸せず
能く戦を捉む
戦は気の争奪
攻撃の要訣は意表に出るに在る
守者の窺ひ得ざる外客
明確な計数的戦備こそ違算なし
予備の威力
小事も忽諸に附するな
大鉈を揮へ
災害を防圧するは果断を要す
人に下つてこそ衆心集る
人を相るの不明・暴戻・偏私
軍の不祥事・不慮の変・疑惑
軍の不実行・固陋・禍
軍の害・亡・危
武議第八
兵は正しかれ
唯だ一人の決裁する武議
自給自足
戦時に於る市場開設の重要性
全軍振粛のためには高位顕官も必ず之を殺せ
君主の将帥を重んずる所以は
興亡安危は太鼓の枹の頭にある
戦用資材調達と市場
明煌々たる尉繚子の戦時統制経済眼
背後から脅威される夢中の兵
太公望の武議は一戦天下を定む
人君賢士を得て大業成る
武王の奇捷も人事のみ
将帥の独自縦横性
震々冥々として天下皆驚く
勝兵は水の専にして誠なるが如し
天下無敵の兵は水の如く奇正循環
戦は一に人事にある
将自らを高うしては士卒は死戦しない
将帥の一念は国家あるのみ
剣は一人の敵のみ
整正の行軍と敵の欺罔
抜け駆けの功名は非
将理第九
将の理官なる所以は
公明正大なる態度
拷問的自白は法の神聖を紊る
賭賂の禁止
連累頗る多きは囚の情
罪の抉摘、度なければ一国荒廃す
罪人亡国論
原官第十
一国の制度は
法令の目的は
民力の涵養
法令を守る臣下、明かにする君主
勧善懲悪
為政の要道と明徳
国力を知るは彼を制する強の型体
文武兼備し君主正義なれば寸隙なし
天子の明徳に背く者は伐て
王道政治の極致
治本第十一
衣食是れ人を治むるの本
一切の贅沢を廃せ
金木馬牛の性
勤勉ならしむるは民治の要
治は寒織を共にさせるに在る
民は刑よりも善導
治の極致
天子の徳
野に置け蓮華草だが禁ずべきは禁ぜよ
治と文武
戦権第十二
千人の権変と万人の威武
先制の利
戦は先制の争奪
兵の極致
慎思熟慮と周到の計画
戦機の観破と勝敗
用ふるに道なきの兵
兵法の極
戦は一に智のみ
戦はずして敵を屈するには
重刑令第十三
国賊に対する重刑
軍賊と酷烈の重刑
重刑を重んずる所以は
伍制令第十四
部伍の編制
極刑の連帯責任制
全幹部にも連帯責任制
軍の振粛を同志の告発によつて求む
分塞令第十五
露営地区の配当と交通遮断
峻烈なる分塞令
交通の制限
箱詰めの分塞令
束伍令第十六
随分ひどい
我が将敵将を得ると得ないとの功罪
長上の生殺与奪の権
経卒令第十七
色別けに各兵の統属を明かにす
複雑すぎる色別
各隊の勇怯と戦功
雷霆風雨の軍容は経卒の功
勒卒令第十八
金・鼓・鈴旗の指揮
鼓の響に応じて
中隊より漸を逐うて大演習まで
訓練の精到と飽くなき戦闘欲は大勝す
確乎たる作戦方針と計画を定めねば敗る
正兵奇兵の臨機応変こそ
奇正の兵法を知らざるものは敗る
戦の三累
将令第十九
軍命令の神聖と徹底
秋霜烈日犯すなきの威厳
踵軍令第二十
軍前進の初動
軍の集中掩護
前方部隊退却せば後方部隊之を斬る
作戦開始と国内の交通遮断
憲兵と戦時警察
兵教上第二十一
戦時の長即ち教育の責任者
教育の成果は戦場の働きで教育者の責任
寸毫も仮借せぬ教練
複雑極まる兵卒の識別
各個教練
軍隊教練より段階的教育
戦闘演習
首実験
戦勝と賞罰
教育の真髄と戦勝の余威
賞の分明と心服
治国平天下是れ兵教の結晶
兵教下第二十二
威を天下に振ふ十二個条・同罪論・戦場禁制
和同・死守・分担
堂々の進撃・指揮の明快・全部隊の屈伸自在
有功者の挙用・異常の突破力・決死の別働隊・静粛
兵教十二個条の徹底は天下を服す
兵の五致
屍山血河を物とせぬ軍ほど強い
山の如く渓の如き賞罰こそ人を用ふるの要点
敵前打診
国の内外を比較考慮して兵を興せ
国土広大・城小なるは先づ土地を取れ
城大にして国狭き場合
土地広大、人口稀薄の敵国と戦ふには
地狭人衆の敵城に対する作戦
戦争間の行政
敗れる軍は
備弱く人心動揺の軍は攻めよ
要害堅固にして守兵強きは之を囲め
城は少し口を開いて包囲し饑餓に陥らしめて落とせ
軍の忌むべきもの六ケ条
兵令上第二十三
王者の師は仁義を本とす
兵は文を以て計し武を以て決行す
団結堅固、静粛の軍は勝つ
原則厳守の貴重
陣の常法
正奇の妙用は天下無敵
兵の三体
兵令下第二十四
大軍の前進
国境守備に関する処罰
戦場より逃亡する幹部兵卒の罪
大将を戦死させ、戦友の屍を顧ざるの罪
平素実員を有せず名のみを有する軍
逃亡兵が軍と国内に与へる二重的損傷
兵の三勝
善将は能く士卒をして忠死せしむ
威令徹底する軍の強味