図書カイグン ホウセン シダン000000450

海軍砲戦史談

サブタイトル1~10
砲将東郷砲を愛して大勝し空将山本砲を侮って大敗す
編著者名
黛 治夫 著者
出版者
原書房
出版年月
1972年(昭和47年)8月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
280p
ISBN
NDC(分類)
397.3
請求記号
397.3/Ma98
保管場所
閉架一般
内容注記
和書 史料調査会旧蔵資料
目次

1 砲術を愛した使徒
砲術の歴史を語ろう
海軍勤務30年間における砲術を偲ぶ
2 砲戦術の名人ネルソン
砲の誕生
ネルソン時代の艦砲
ネルソンの砲戦術
3 モニターとメリマックの戦闘
戦艦大和の元祖
南北戦争の経過概観
南北戦争前の半世紀間の艦砲の進歩
モニターとメリマックの砲戦
4 いざや沈めん定遠を
定遠・鎮遠の威示訪問
薩英戦争
馬関砲撃
阿波沖の海戦
宮古の海戦
函館の海戦
西南戦争
定遠の撃沈は可能か
5 日清戦争で威力を発揮した速射砲
日清戦争のため速射砲を採用
クルップ砲の名声
19世紀後半における艦砲の発達
装填秒時短縮のための対策
尾栓の型式は二種に区分される
逸早くアームストロング式速射砲を用いた英海軍
速射砲の砲身の駐退,推進
砲の操縦性能
砲の照準精度
6 豊島沖の海戦
「我ガ艦隊,名誉ヲ揚ゲヨ」
豊島沖の海戦の経緯
豊島沖の海戦の教訓
7 日清戦争の黄海海戦の砲術
松島級の主砲
定遠・鎮遠の装甲と主砲
巡洋艦吉野の1.5メートル測距儀
間に合わなかった下瀬火薬
黄海海戦の砲戦術的観察
8 日露戦争と砲術
臥薪嘗胆
主力艦の砲塔
下瀬火薬と伊集院信管
日露戦争前の射撃訓練
日露開戦前の命中率
旅順口外の最初の砲戦
9 日露戦争は艦砲が勝利を決定した
海軍主脳部の先見の明
仁川沖の海戦
旅順口外の砲戦で全滅できなかったか
陸戦重砲隊の砲戦
黄海海戦
蔚山沖の海戦
日本海海戦
10 近代式射撃術はイギリス海軍が開発した
近代砲術の父パーシー・スコット海将
スコットの考えた遠距離射撃法
一斉打ち方の普及
日本海軍の一斉打ち方の導入
射撃指揮法の確立
11 大正初期における戦艦の砲術
日露戦争前の戦艦の砲戦戦策
日本における一斉打ち方の考案
一斉打ち方が完成され命中率は3倍
第1次世界大戦における教訓
進まなかった徹甲弾の改良
日露戦争前の測的装置
12 海戦の戦訓も馬耳東風
海戦の戦訓も馬の耳に念仏
戦艦は散兵壕と心得べし
巡洋艦以下の近距離砲戦の経過は短時間に殱滅的である
13 砲術の父パーシー・スコット海将により方位盤が発明された
パーシー・スコット海将と砲術
日本海軍は方位盤についての諜報を得ていたか
パーシー・スコット海将は兵器の改良のみでなく訓練や日課を改革した
日本海軍の方位盤射撃装置
14 第2次大戦前夜のわが砲戦実戦力
大正8年に確立した遠距離射法
大正末から射法に大変化
散布界と水中直進性の特質
九一式徹甲弾は世界超特級の絶品
太平洋戦争前のわが砲戦術力
もし洋上決戦が起こっていたら
15 日本海軍の砲戦術
日本海軍は砲戦術の優等生
わが砲戦術策定の前提としての命中率
わが命中率の高い原因
砲戦術は有利な対勢を占めることが大問題
丁字対勢は長い時間続け難い
乙字対勢の持続は更に困難
酸素魚雷と大口径砲火との協力
駆逐艦と大口径砲火の運用
決戦中の砲火指向
砲戦中の敵空襲の影響
夜戦部隊の推進,収容の大口径砲戦
16空海将砲力を知らず,戦艦大和,武蔵を無用の長物となす
海軍の戦訓は研究の余地が大きい
日本における大東亜戦争の海上作戦の戦後の研究は不充分である
最大の戦略問題はハワイ作戦
ハワイ空襲作戦を行なった理由
図上演習,兵棋演習で大勝しなかったことをハワイ奇襲の理由としたのは,現在の命中率の無視が原因
航空戦力の評価も練度無視
航空専門家中にはわが戦闘機の戦闘実力を概ね適正に評価していた者もあった
ハワイ作戦では航空母艦群を撃沈できない場合が予想された。これは早期決戦を絶望にする戦略であった
アメリカの特徴とする量産の飛行機で決戦するよりも,早期建造に適しない大戦艦で決戦するのが日本に有利
洋上決戦においても戦勝に疑問ありとする説
洋上決戦で勝っても中国奥地(四川省など)からB29の原爆攻撃を受ければ敗戦必至という説
大和,武蔵を無用の長物としたものはハワイ作戦
17 砲将東郷平八郎砲を愛す
砲戦実力100:5となっても訓練に励む忠将
敵前大回頭は砲術上危険なしと知った知将
付録有り