実物資料「シンニホンヒャッケイ」フユノサルバシ 資料番号:H17-00227

「新日本百景」冬の猿橋

形態
木版画
計測値(高さ、縦)mm
329
計測値(幅、横)mm
259
時代区分
昭和14年12月20日
公開コメント
「冬の猿橋」(山梨県)
小泉癸巳男
昭和14年(1939)12月
特記事項1
猿橋は北斎広重も沢山の作品を残されてゐます。当時はこ
の猿橋の様な築造法がとつも奇抜に思へて、人気があつたわ
けかもしれません。両岸から太い丸太を組み合せてやつと渡
し合つた考へは全く奇想天涯な大工事にちがいなかつたで
せう。丁度猿が手と手を繋ぎ合つて橋にする話にもあり、絵
にもあります。それで猿橋と称したのかも知れません。中央
線の汽車の窓から瞬間に見へますが、実際は鉄管木管が邪魔
をして有難くない風景なのです。一度は北斎や広重の苦心の
作の本物を見ても良いと思つてゐましたので、途中下車して
バスに乗つたと思つたら直ぐ下車でした。有名な猿橋が眼に
映らないのです。猿橋は何処だと聞くより他なかつたが、こ
の下ですと、まことに自分達のバスは橋の上に止つてゐたの
でした鉄の欄干につかまつて下を見ると三四間下にいとも
見窶らしい木橋が存在してゐたのでした。
備考
日本版画協会
小泉癸巳男
デジタルアーカイブ
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