実物資料「シンニホンヒャッケイ」ウラフジ 資料番号:H17-00225

「新日本百景」裏富士

形態
木版画
計測値(高さ、縦)mm
252
計測値(幅、横)mm
332
時代区分
昭和14年10月15日
公開コメント
「裏富士」(山梨県)
深澤索一
昭和14年(1939)10月
特記事項1
古人今人の画、富嶽は概ね見るべきものがない、とは?々耳
にするところである。本体それ自身が既完に成品であるから
と云ひ、或は通俗性を多分に有してゐるからと云ふ。多くは
これを抒情詩的に感じ、感傷的風景と見るが故に自ら付帯景
観に重点を置き「良い景色」の画幅を作り上げて了ふ。良い
作品がない筈だ─とは同行の画友の言。
厳冬二月初め、夜半大月より河口湖を差してハイヤーを飛ば
す。湖を半周して嶽とまともの宿に着く。外気の寒さ身にし
む。カーテンを排し硝子戸の中より、夜を徹して荘厳な気に
触れる。刻々に変る暁の富嶽、五彩を放つと云ふが、もつと
他に言葉がありさうだ。
暁の裏富士─然し僕の観た赤富士は、北斎のそれとは似て
も似つかぬ厳かなものであつた。
備考
日本版画協会
深澤索一
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